第6章 散策


 「ここから、マンハッタンホテルまではわりとすぐです。
  タクシーで帰ったらよいとおもいます。」このように助言していただきましたが、
  我々は話あって、歩いて帰ることを提案しました。歩いて韓国の町を満喫しながら
  帰りたいというところです。

  韓国の方も、同意してくれました。そして、Chungさんが送迎してくれることに
  なりました。「え、Chungさん、いいですよ。なんとか自力でたどりつきますから。」
  そう伝えたのですが、「わたしはこのあたりに住んでいて歩いて20分以内の距離に
  いますから問題ないです。」とのご返事でした。韓国の方がそばについていてくれる
  と非常に心強いもので、本当にありがたかったです。
  Kahngさん、Leeさん、Seongさんとはここでお別れしました。

  わたしは途中でめざとく立看板の地図を見つけて、Chungさんにこれからどういう
  ルートでホテルまで戻るのかをたずねてみました。
  「OK 今からどう帰るかというとですね。。。。Chungさん、地図を指さしながら
  我々に解説してくださいます。
  日本のメンバーも皆集まって彼の話を注視しています。結局、最短ルートではなく
  多少楽しめるコースということに決まったようです。
  

  Chungさんは、「今日はNatinal Holiday なんですよね。」なんて言っています。
 「はいはい、そう聞いています。」「でも日本は祝日がいっぱいあっていいですね。」
 「韓国は休暇が少ないんです.」「Really?」「How many holidays do you have 
   in one year?」
 「んん 50days ?」この回答が妙だとおもった大木さん、追及します。
 「There are 53 weeks in a year, so there is more than 50 Sunday s....」
  と話していましたが、「Don't ask me such a difficult question!!」と
  けむりにまかれました。皆大笑いになりました。
  
  歩いているうちにIBMのビルが見えて来ました。ほう、「これがIBMのビルかあ。」
  「明日の会場ですね。」さすがに、休みの日の夜とあって、あまり人の気配は
  ありません。
  
  そのうちに、喫茶店のようなところがあったので、「ここで休んでいきますか?」と
  Chungさんから提案がありましたが、「Let's Go!!」と大木さん。Chungさんの時間を
  あまり拘束しても悪いとおもったようです。

 
  次になんか、妙な形状の建物?を発見しました。中から空気圧で膨らませているような
  感じの大きなテントという感じもします。(なんとも表現が難しいです) 先をいく、
  大木さんとChungさんにわたしが聞いてみました。Chungさん、あの建物はいったい
  何ですか?
  二人は笑いだしました。「今、ずっとそのことを大木さんに説明していた
  ところです。」「さ、大木さん、みんなに説明して、」Chungさんにうながされて
  大木さん、即席ガイドをします。 「みなさんいいですか、あれはですねえ。 
  中小企業の、、、」となんとかChungさんから聞いた話を伝えています。
  
  途中でキオスクのような店がでてきました。いろんなものを売っています。
  駅の構内ではなく、道路の上ですから、日本では見られないでしょう。
  つくりもじゃっかん古そうで、けとばすとぼろぼろになりそうな感じです.
  服部さんがチョコレートを買ったようです。
  ビッグストリートと呼ばれる大きな通りを横断歩道を使って横切りました。
  途中にコンビニがありました。「そうだ、歯ぶらしを買わなきゃいけない。
  ちょっと待っててください。」そういうと、
  大木さんがコンビニにはいっていきました。韓国のコンビニがどんな
  感じなのか見るのも楽しそうです。私も何も買うものはありませんでしたが、
  無理やり買いものを作ってコンビニの中を観察しにいきました。
  メンバーも全員コンビニにはいっておもいおもいの買物を楽しんでいたようです。
  
  ここで、活躍したのはまたもChungさん、レジの横にたって、一人一人の買物を
  サポートしてくれました。「はい、xx ウォンですよ。」「はい、おつりです。」
  彼自身も楽しんでいるようです。
  店員も目を白黒させていたかもしれませんね。
 
  コンビニの外にでると、ちょっとしたビーチパラソル風のかさと椅子とテーブルが
  置いてあり、酒を飲んで語らっているグループが数名みられました。
  ただし、お世辞にもよい雰囲気とはいえず、ちかよりたくないような感じでした。
  よっぱらいの行動は、全世界共通かもしれませんね。

  そのコンビニからは、わりとすぐホテルに到着しました。
  すると、Chungさんがお別れのあいさつをされました。
  「あれ、Chungさん、明日も会えるんですよね。」
  「いや、わたしは明日は参加しません。これでお別れです。」
  ということは、今回はこれが最後だということです。
  皆、感謝の気持いっぱいで固い握手をかわし、再会を誓いあいました。
  
  「それでは、本当にさようなら」Chungさんの親切な道案内で無事にホテルに
  たどりついた我々は、また部屋の鍵をうけとって、部屋に戻ることにしました。
  フロントに碁盤があるかどうか尋ねてみました。「1面だけならありますね。」 
  我々は8名で二面の携帯碁盤を持参してきているので、本当は2面ほしかったところ
  ですが、1面しかないというので我慢することにしました。
 
  まず、私は自分の部屋に戻りました。田島さんと一緒の部屋です。
  夜でまっくらですから当然電気をつけるところですが、ドアのそばの電気はつくの
  ですが部屋の電気がつかない。これかな?これかな?といいながら苦労しましたが、
  途中で鍵を入口脇のサイドポケットのような場所にいれておかないといけないことに
  気がつき事なきをえました。
  「それにしても、なんかわかりにくいですね。」
  
  そしてさらにスリッパがひとつしかないことに気がつきました。「あれれ、
  スリッパがひとつしかありませんねえ。」 部屋内をくまなく探してみましたが、
  どうも一つしかないようです。しょうがないので、フロントに電話をして、
  もってきてもらうことにしました。ところでフロントの人間も日本語はできます。
 
  おみやげ屋などの売店や、ホテル、添乗員など日本語のできる人間が大勢いるので
  韓国は外国にしては、わりとCommunication  には困らないようです。
 
  ところで、電話をしたからすぐスリッパを持ってあがってきてくれるかとおもい
  ましたがなかなかやってきません。もう少し待っていると、電話がかかってきました。
  「あれれ、確認の電話かな?」とおもって受話器をとると、「岸原さん、こちらの
  部屋で加藤さんと対局してくださあい!」聞き慣れた大木さんの声でした。
  「はあい、わかりました。」私はそこで、大木さんと服部さんのいる部屋に行くことに
  しました。「田島さん、じゃあ先に行ってきますので」
  部屋にはいるとすでに対局が始まっています。いつものことながら素早い行動です。
 ところが、こんなときに率先して対局を行う服部さんが酔いつぶれて横になって
  眠ってしまっていました。酒には弱いというご自身の話は本当のようです。
  
  加藤さんは、終わったばかりの名人戦第3局を並べていました。 
  私が席につくと、2、3感想をはなったあと、「ではやりましょう。」
  といって協議の上、手合いは 私が2子置いての対局となりました。

  対局途中ですぐ脇にあるテレビが日本語の放送なのに気がつきました。
  あれ、韓国語ではないですね。どうやら衛星放送のようです。日本にいるときは
  気がつきませんが、異国にきてみると衛星放送も便利なものです。
  そうだ、この部屋の中の対局もカメラにおさめないと、、、と
  私はいったん、自分の部屋に戻りました。
  すると、田島さんがまだ部屋の中にいます。「スリッパまだもってこないよ。」
  それにバスタオルもひとつしかない。そうなのです。
  さらにいうとハンガーはぼろぼろで、私が服をかけると、とってが
  はずれて床におちてしまいました。風呂場にはシャンプーやリンスなど置いてませんし、
  ひげそりもついてないようです。 なんかろくなホテルではないですねえ。
  次回機会があったら、おそらく別のホテルにするでしょう。
  
  私は大木さんの部屋に戻りましたが、数分後田島さんも「再度電話してやっときて
  もらったよ」といいながら、対局場となった大木さんの部屋に戻りました。
  対局はわけあいあいと進行しました。私は加藤さんに教えてもらうのは初めて
  でしたが、なんとか幸いしました。どうも緩めていただいたようです。
  対局も深夜までおよびましたが、明日は9:30にLeeさんが迎えにきます。そこで
  朝食をとる時間も考えて7:30にフロント集合ということになりました。
  「さあ、寝るぞ。」といいながら、部屋に戻り、シャワーを軽く浴びて
  ベッドに行き、電気を消して横になりました。今日はいろいろと動き、疲れきって
  いるのでそのままぐっすり、、、というわけにはいきませんでした。
  どうも、外がさわがしいのです。しかも並ではありません。
  いったい、何がおこってるんだろう?
  不思議におもって、窓の外を見てみました。すると、5、6台のバスと多くの
  自家用車それに大勢の人間がせわしなく動いているではありませんか!
  
  私はとても不思議におもいました。時刻をみると、深夜の1:00です。
  こんな時間にこんなにいっぱい人がいるとは、
 いったい、何がはじまったのだろう?
  
  気にしていてもよくわからないので、またベッドに横になりましたが、
  そのさわぎは15分もたつと、すっかり静まりました。
  妙な気分でしたが、なにせ疲れていましたのですぐ眠りにつきました。
 
 第6章終り