三戦目:湊信幸さん 4段との対局、 3子局

放心の一着!?

湊さんは、最近好調、、ほとんどの大会でコンスタントに入賞し、負け越すことがめったにないという安定ぶりで、4.5段への昇段が近いとおもわれます。碁もバランスのとれた棋風で、スキがありません。唯一の弱点としては、死活が弱いということでしょうか。この碁も死活が問題となります。

初手、もくはずしに対して、堂々のかかり、大斜ガケから、上つぎの 定石を選択されました。
そこまでは、よかったのですが、ここで、湊さん、F18。
たしかに先手ですが、G16の単に かかえが定石です。なぜかというと、ポンとF15にシチョウを抜く手が隅にきいているからです。
手割になおすと、急がないF18を急いでうった結果になります。
このあと、右辺で、白がさばき、右上、三々にはいる展開に。
しかし、これは白の失敗でした。
上辺がいい模様になりました。
そして、今、白がのびた場面です。
ここで、湊さんは、P12。
碁の形の良い湊さんらしいですが、ここでは、Q12のほうがよかったのではないでしょうか。
これだと、デギリにもかかえることができますし、ぴたりととまっているようです。
P12のあと、白Q13黒P13白Q11黒R12白Q12と進行しました。
その後は、上辺で、白がでぎりから、薄みをついて手にしました。
このあと、左上の黒がそっくり、そのままとられて、対局中は、白が優勢になったかとおもいましたが、左下も黒が効率良くかこったため勝負はまだ黒がよかったようです。このあとが問題でした。
星、ケイマ、コスミと3手かけた隅にはいってみました。
ここはもともと黒地なので、ちょっとした外側のアヤをつこうという気楽な侵入。
コウにでもなればもうけものです。
ここで、湊さんは、D2のツケを選択、
さえぎってわたりましたが、白D1ほうりこみから、B1つけ
結局、こうなって、黒D1、白C2、黒F1、白A2で生きてしまいました。
ここで、湊さんは、わたしにむかって、「うまいなー!」と叫びましたが、そうではなく、あきらかに湊さんがおかしかったでしょう。
D2のツケでなく、E1とはねるべきだったのではないでしょうか。
この碁はここでおわったようなものなのですが、このあと、白がひどいことをやります。
なんと、この黒のO10に手抜き!?
しかも、黒も白も右上の死活をまったく、関知せず、このあと、数十手もすすみました。
そして、黒に手番がまわり、R15からでて、ハネて、順番にうって、、
結局、このように外からハネて、この隅に無条件生きはありません。
R19のおさえは、黒T18、白S18、黒T17で、白T19とコウにするしかありません。
Q19のハネに、白T18とうつのは、黒 19トビコミから、S18とうたれて、S17にはいれません。
ダメづまりの悲しさです。
実戦は、白S18とまがりましたが、、黒T18とつけられ、(当然)白T17 黒S19とコウになりました。
花見コウです。ここで碁がおわったハズでした。
ところで、局後、白T17でなくて、R19であれば、黒T17、白T19、黒S19、白P19ととって、両コウになるといった間違った検討をしていました。白P19のあと、黒T19とついで、白S19ととって、黒T18、白T19で、結局、おしつぶせないので、やはり、本コウです。
唯一の白の救いは、40目強の同等の価値のコウザイが別のところに、あり、攻めあいの関係でコウザイが、4回か5回キクかたちだったことです。

このあとの話は筆舌につくしがたいのですが、、白がその同等の価値のコウザイをうったら、黒がコウザイをうける番なのに、何を考えたか、そこを無視して、またコウザイをうったのです。それが10数目の手ではありましたが小さな手でした。
結局、白は、右上を生きて、その同等の価値のところもとるという大利。
「花見コウをかけられた悲惨なほうが、最終的には花見をする」という信じられないような急転直下の展開でした。
湊さん、なにか、エアポケットにはいったかのようです。