関東囲碁部報(2003-04) ジャンボ大会結果報告 IBM 1勝に泣いた日。 さる2月2日(日曜)に市ヶ谷の日本棋院にてジャンボ大会雪組が開催されました。 IBM関東囲碁部は、昨年同様、2チーム、総勢30名が出場しましたが、残念ながら、 枠抜けできず、参加して以来、初の入賞なしという成績に終ってしまいました。 しかし、スコアをみると、紙一重の結果であり、文字どおり、1勝に泣き、1勝の 重みを感じた1日でした。大会の激戦のあとを、ご報告いたします。 ジャンボ大会は1チームあたり15名と大人数で構成され、それが名前の結縁に なっています。 ジャンボ大会は、雪組 月組 花組と3種類がありましたが、今年から、 雪組(法人や官公庁) 月組(同好会、碁会所) の二つになり、花組(無差別)がなくなりました。IBMは、雪組に3年連続の 出場になります。 なお、他のほとんどの社外大会は、実力に応じたA,B,C,D等のクラス設定がある のに対してこのジャンボ大会は、クラスが一つしかありません。 このため、出場選手は、全員、最高クラスで対戦することになり、どこの 企業もこれに対応できる15名の精鋭選手を選抜しており、大変にレベルの高い大会 となっております。 今年の大会では、12チームがエントリーし。2組にわかれました。 Aグループ 日本IBM1 東京都庁 東京消防庁 経済産業省 日立 NEC Bグループ 東芝 東京都主税局 IHI東京棋友会 東京都教職員 三菱電機 日本IBM2 朝一番のくじびきにて、上記のように組わけられました。まずは、これが不運の 始まりでした。Aグループは鬼パート。日立、NEC、日本IBM、東京都庁がそのまま 今回の4強のようなものなので、IBM1チームは、予選で、大変な戦いを強いられる ことになりました。 試合方式は、おのおのグループが、3試合ずつのリーグ戦を行ない、各組の1位 どうしが、決勝を、2位どうしが、3,4位決定戦を戦う、一日4試合方式が採用 されました。 IBM 第一チーム 出場選手 (敬称略) 1 中村 信夫 2 池上 均 3 関口 哲夫 4 遠藤 隆雄 5 深尾 淳 6 加藤 武彦 7 吉田 嶽彦 8 西村 正紀 9 大串 天光 10 松谷 治 11 高本 正 12 橋口 朗彦 13 岸原 達也 14 池野 晃 15 佐藤 勝久 リーグ戦 ○ 9-6 東京都庁 ○12-3 経済産業省 × 5-10 日立 朝一番、東京都庁戦は、知っている顔が、何名もいて、ある程度、手のうちは 知っている相手です。相当な勝負になることが、最初からわかり、IBMの選手 にも、気合いがはいりました。この気合いがよかったか、前半から、白星を重ね、 おもわぬ楽な展開に、、しかし、中盤あたりから、都庁も反撃を開始し、、 と、手に汗握る展開でしたが、前半の勝ち星でなんとか逃げきり、9-6の僅差で 勝利しました。一方、日立は、NECに9-6勝ちと、こちらも接戦でした。 第二戦、経済産業省は、初対戦となりました。第一戦の緊迫した感じと違い、 対局前にも、気軽に話かけられるなど、なごやかな雰囲気でした。 もっとも、第一戦は、12-3と東京消防庁に大勝しており、油断のならない相手です。 しかしながら、全体的に、IBM側があつかったようで、この一戦を12-3で制し ました。 第三戦、いよいよ日立との対戦です。一昨年、7-8で負けており、二度目の対戦 となりました。予選の最終戦では、ありましたが、決勝をうっている気分で、 これにのぞみました。しかし、一昨年より、さらにレベルアップしているという 日立は、強力でした。結局、5-10で、これに敗れ、優勝ののぞみは、たたれました。 せめて、予選を突破して、3-4位決定戦に駒をすすめることが、できるか、という 点が問題となりましたが、日立に続く、グループ2位は、総合27勝で、NECが 獲得し、ここで、今年のIBMのジャンボ大会は、終りました。IBMは、総合で、26勝 わずか1勝に泣いた一日でした。 なお、この後、日立は、決勝で、東京教職員に11-4で勝利し、優勝を達成し、 NECが、三菱電機に、9-6で勝利し、3位を獲得しています。 続いて、第二チーム IBM 第二チーム 出場選手 (敬称略) 1 徳田 隆行 2 中原 義彦 3 谷野 正義 4 立石 進一 5 木谷 晴彦 6 滝 賢史 7 久家 達夫 8 兵藤 進 9 大木 建志 10 湊 信幸 11 古川 康雄 12 小松 雄一郎 13 水田 幸夫 14 山崎 洋一 15 石田 造 リーグ戦 ×2-13 三菱電機 ×7-8 IHI東京棋友会 ×7-8 東芝 IBM 第二チームは、どれだけ、勝てるか、、悲願のチーム初勝利なるか、が 注目される点でした。「完封負けだけはしないでくださいよ」と前日の 新宿月例会でも、そのようなことを心配している人がいるようでした。 初戦は、三菱電機。ここは、大会でいつも安定した成績をのこす強豪チームです。 やはり、苦戦が、続き、×が、、ならんでいきました。しかし、そんななか、 13将の水田さんが、勝利。「これで、完封負けはなくなった」と、たったひとつの 勝利にわきかえるチームメイトの顔がありました。結局1-14か、、、 だれもがそうおもった局面で、最後のほうで、もうひとつ勝利がはいりました。 皆さん、ご存知の大木部長です。本人いわく、「病みあがりなので期待しない でください」といっているにもかかわらず、みごとな勝利でした。 二戦目は、IHI東京棋友会です。ここには、上位陣は、苦戦だったものの、 下位陣が奮起し、次々に勝利をあげていきます。結局、非常に惜しくも、 たったひとつの勝利差で、7-8の負けとなってしまいました。 もっとも、負けはしたもののみごとな戦いでした。相当、強いとおもわれる 棋友会の四将に立石氏が勝利したのも特筆すべきでしょう。 三戦目は、東芝です。普通に考えると、とても勝てる相手ではないかとおもわれ ましたが、、、ここでも、IBMチームは、下位陣ががんばりました。 快調に星を重ねて、途中では、ついに勝利するか、、、とおもいました。 囲碁部会計の湊氏には、対局中に、スコアが聞こえてきて、IBMが勝利したと、 おもったそうです。それで、ヨセでゆるんで、痛恨の逆転負け。 7-8でたったひとつの勝利の差で敗れてしまいました。 特筆すべき点として、谷野さんが、東芝三将を倒しました。 この碁は、大会後に、第一チームの精鋭が集まって、検討をしましたが、大高目を 使ったみごとな碁でした。 こうして、悲願のチーム初勝利はなりませんでしたが、昨年は、6-9、1-14、6-9 です。今年は、2-13、7-8、7-8とひとつずつ、星をのばしており、大健闘といって よいでしょう。 とくに、大木部長は、このハイレベルの大会で、9将という高い位置でみごとに 3連勝をかざりました。また、昨年の真形杯年間最高勝率者で一躍、時の人と なった水田さんも、充実ぶりを示し、やはり3戦全勝という素晴らしい成績を あげました。 成績優秀者 3戦全勝 Aチーム 3将 関口哲夫氏 Aチーム 6将 加藤武彦氏 Aチーム 10将 松谷治氏 Aチーム 14将 池野晃氏 Bチーム 9将 大木建志氏 Bチーム 13将 水田幸夫氏 総評: 連続 3位から、飛躍をねらいましたが、残念な結果におわりました。 昨年は、富士通、今年は、日立と超一流のチームには、なかなか、勝てません。 実は、日立戦の10敗というのは、いままでの最多敗で、少しつらい結果でした。 しかし、第一チームの選手は、これをバネにして、来年まで、いっそうの修練を して、捲土重来といきたいとおもいます。また、今回も、残念ながら出場 できなかった強豪の皆様の参加をお待ちしています。 一方、第二チームは(失礼ながら)予想以上の素晴らしい活躍でした。 とくに、合計勝ち数16は自信につながるとおもわれます。 来年は、是非、悲願の一勝をめざしましょう。 なお、朝一番の参加費集金作業に水田さんからサポートの申しでがあり、 手伝っていただきました。ありがとうございました。 こぼれ話 ● お伝えしたとおり、4強がつどい、大混戦のAグループでしたが、予選3試合 を終えてみると、 日立がチーム3勝 個人27勝(9-8-10) NECがチーム2勝1敗 個人27勝(6-12-9) IBMがチーム2勝1敗 個人26勝(9-12-5) 都庁がチーム1勝2敗 個人28勝(6-7-15) 結局、不思議なことに、東京都庁が個人勝ち数では、28でトップとなりました。 これをみても、いかに大激戦だったがかおわかりになるとおもいます。 ●くじをひいた幹事のK原氏は、実は、昨年の くじ運も悪く、 来年は、大会前に、おはらいが必要かも、、、と、反省していました。 ● 第二チームの大木さんは、実は、海外出張等で、しばらく、囲碁から 遠ざかっていましたが、復帰するなり、3連勝で、「腕はおとろえてないね」 と声をかけられていました。 ●関口さんは、一昨年、4連勝、昨年は欠席、今回は、3連勝と、ジャンボ大会 7連勝中です。実は、4度、電話をして、やっと、つかまえて(笑)出場を とりつけたのですが、「夜勤明けできついので、どうしようかなー」と おっしゃっていて、出場は微妙だったのですが、次回からは、夜勤明けでも なんでも、でてもらうようにしたいとおもいます。:-) ● 参加希望者が、やや多かったので、2チーム出場としたものの、 人数が足りず、滝さんにお願いしたら、「当日は、山崎さんと番碁をうつ 予定になっているのですが、どうしてもというのでしたら、彼を説得して 二人一緒に出場しますよ」と心強いご返事。 これで、同時に二人とも確保し、、多いに手間が省けました。 滝さんに声をかけたのは、一石二鳥の 好手でした。 ●IBM第一チーム、今回は、花碁の師匠、お二人に登場願いました。 14将池野さん、15将佐藤さん、です。第一戦、明暗がわかれました。 「どうやっても、楽勝、、ついに最後のあがきにきたか、、」と 相手の手をみて鼻で笑っていた佐藤さんが痛恨のうけ間違いで敗れ、 「序盤そうそうに 大石とられなげようかと おもっていたくらいの碁で、でも、団体戦で早く終るとひんしゅく だから、うちつづけていたら、最後にはなぜか、勝っていた。」と 池野さんは、みごとなデビューをかざりました。 ● 昼休み、さっきまでIBMの対戦相手だった経済産業省の幹事の方が、 弁当をもってきました。「えーと、経済産業省のかたですよね」とIBMの 選手に、弁当をわたそうとしました。「いえ、わたしは、IBMですが、、」 「あ、失礼しました」どうやら、幹事の方は、チーム全員を知らなかった ようです。 ●新宿の例会の常連者、水田さん(13将)、石田さん(15将)は、素晴らしい 活躍でした。二人あわせて、5勝1敗です。この結果を聞いた某幹事は、 「えー!?」と、驚いてしまいました。しかしながら、この驚き方が おおげさだったので、すぐ、そばでそれを聞いていた当事者、Iさんに、 どつかれながら、怒られてしまいました。(笑) ● 第二チームのHさん、昨日から、「明日は、3時には帰らせていただきます」 と話をしていました。そして、予定どおり、3時に帰っていきました。 その読みの正確さを実証しました。 ●日立の10将を高本さんは知っていました。「あの人はねぇ、わたしがいつも 2子おいてるんですよ」「えー、そんな人が大会にでてるの?」 昨年の内閣総理大臣杯では、吉田さんがこの高本さんの知合いと対戦して いましたが、今年のジャンボ大会でも松谷さんがこれに挑戦、、結果 みごとに勝利しました。ということは、高本さんは松谷さんに2子?? ●社会人大会というと、どこかのチームが、最後までのこって、表彰式にでるの が常なのですが、今回は、わく抜けならず、しかし、解散せず、練習碁に 本日の対局の検討に、、と熱心でした。 ●大会後、うちあげの席では、10名が集まって、今日の大会をふりかえって の反省会としました。 ●うちあげの席で、某選手が、「昨日は、明日、大会があるので寝ようと おもったら、コロンビアの事件があって、寝られなくなってさんざんだった」 「え、なんですか? それ??」実は、K幹事は、このときまで まったく、この事件のことを知りませんでした。大会に集中するため、 世の中のニュースにうとくなっていたのでしょうか。 それは、そうと、選手複数名がこの事件のニュースをテレビでみて、 夜更しをされたようです。今回の入賞なしに終った一因でしょうか。 ●うちあげの席で、飲物の注文をとりました。ビールも飲み終り、軽い飲物が ほしいところです。池上さん、佐藤さん、二人が「ウーロン茶」とK幹事に 注文をつげました。池上さん「合計3杯」、これに日頃、囲碁の目算に自信の ないK幹事が、もういちど、目算してみました。ええっと、二人だから 二杯じゃないの? でも、「3杯」なのだそうです。やはり、目算違いです。 おかしいなとおもったら、実は、池上さんが同時に2杯ほしいと要求して いたのでした。 ●うちあげの席では、高本さんが、某Kさんに、「日立戦で、あなたがもしかしたら、 むこうの席にすわっているんではないかとびくびくしましたよ」と発言し 爆笑。それから、皆、口々に「もう、会社で碁はうたないようにしてください。」 「むこうの囲碁部にははいらないように」「みつからないように」と、、 妙な発言がとびかうなか、、「むこうのチームにスパイとしてはいって IBM戦では、わざと負けてくれ」というとんでもないことを告げていた方も おられたようです。 ●注意)この内容を第二チームの人が読んだら怒るかもしれませんので、選手の 方は、読まないでください。 実は、第二チームの大会最終戦、Mさんの碁は、終盤、あとは、細かな ヨセを残すばかりでした。実は、もうチームが勝っているという勘違いもあった ようですが、一目をとる手と、二目をとる手がのこっていました。 しかし、相手の対局ぶりからすると、一目のほうは気がついているようですが どうも、二目のほうは、まったく気がついてないかんじです。そこで、Mさん まず、一目をたすけ、二目のほうは、相手は気がついてないので、あとで、 たすけようと考えました。ところが、相手は、最後に、突然、手をとめ、盤面 をゆっくり眺めました。。そして、めざとく、二目を逃げる手を発見したのです。 結果、Mさんの一目半負けとなりましたが、話によると二目をとっておけば、 実は勝っていたのだそうです。うーん、惜しかったですね。(^^; 以上 大会成績 http://ibmkigo.dtdns.net/IGTP/jmb03pg.html IBM関東囲碁部 水田さんからのメールを追記しておきます。 > 岸原さん > > いつも面白い長文をありがとうございます。 > 岸原さんの取材能力は全く敬服するばかりです。 > > **ジャンボ大会ですが、第2ティームに限って言えば > 1−5将は1流会社のAAAクラスと対で対戦し、負けて当たり前です。 > 指導碁を打って貰っているようなものです。 > > **また6−10将までは同じくAAクラスと対戦しているのでこれも負けて当 > たり前、11−15将でやっと何とか対等?(昨日の相手は)位のものです。 > もしもIBM1ティーム等の実力ティームとぶつかっていたら完敗に終わってい > たでしょう。 > > その中で16勝を挙げたのだからまあよくやったというべきでしょうか。 > > 僕に限って言えば大変面白い経験をさせて頂いたと感謝しています。 > 三菱電機の方は僕よりは2−3子強そうな方で、負けそうな形勢を勝負手を放って > 相手を惑わせ、辛うじて勝ちました。結果は僕の中押しでしたが、正確に対応さ > れていたら結果は逆だったでしょう。 > > IHIも敵に厚い壁を作らせた真ん中は黒(相手の色)一色、そこに殴りこみを > かけて荒らしまくりなんとかものにできましたが、布石では何時もおくれます。 > > 僕の言いたかったことは**の部分です。 > > ありがとうございました。 > > > > > -- > Yukio Mizuta> >