関東囲碁部報(98-038:12/02)12/1優勝祝賀会(本林副会長、池田常務主催)報告記


  1998年度囲碁部優勝祝賀昼食会報告記

  本年度の関東囲碁部の活躍はめざましいものがありました。オール法人大会や
  職団戦の Aクラス(最強クラス)優勝など、そこで、この囲碁部の活躍をお祝い
  していただく会が企画され、IBMの本林副会長、池田常務取締役と囲碁部の優勝
  メンバーがさる12月1日(火曜日)に会食を行いましたので、ご報告致します。

  当社は、碁聖戦のスポンサーをやっておりますが、これに関しては、
  渉外を担当されておられる池田常務と、自身も碁をお打ちになる
  本林副会長が深い関わりをもっておられまして、就位式にも出席されるなど
  プロ棋士とも交流のある非常に碁に理解のあるお二人です。

  そのお二人の耳に 本年度のIBM関東囲碁部の大活躍の話題がとびこんできました。

  「へえ、うちの囲碁部って強かったんだあ。じゃあ、ちょっと選手達
   に会ってみようかあ」

  実際にこうおもわれたかどうかは、分かりませんが
  このような経緯で、お二人と代表選手および幹事との昼食会というのが
  企画され、実現の運びとなりました。

  場所は、六本木プリンスホテルのIBMクラブルーム(IBMサロン)という部屋です。

  12/1(火曜)正午前に、満を持して、選手団と幹事の8名が集まりました。
  参加メンバーは以下のとおりです。

 金沢東栄 ソリュ−ション協業.SI協業部員(箱崎)
 中村信夫 製品生産担当(藤沢)
    徳山 豪 東京基礎研究所.先進技術応用部員(大和)
    吉田嶽彦 金融S事業部.計画管理部員(箱崎)
    長野一隆 理事・ソフトウェア事業部長(箱崎)
  (幹事)
   真形久視 S&I相談役(IBM HQ 囲碁部幹事)
    岸原達也 S/Wセンタ−.システム推進(IBM 囲碁部副幹事:大和)
    大木建志 通信・メディアS事業部.スタッフオペレーションズ(IBM 囲碁部幹事:箱崎

  部屋の中で座って話をしながら待っていますと、
  やがて、プリンスホテルのボーイさんに案内されながら、お二人がご登場
  されました。やや、緊張の一瞬でしたが、いきなり入室されるなり
  本林副会長、歩きながら「なんだ、長野さんがいるんじゃ、仕事の
  話みたいだなあ。」と軽いジャブで皆、爆笑、瞬間になごやかなムードに
  一変しました。

  お二人が正面奥の席に並んで座られたのを見て、進行役の大木さんが、口を
  開きました。
  「本日は、本当にこのような場を設定させていただきありがとうございます。」
  それでは、まず、最初に本林さんのほうから、挨拶をしていただいて
  そのあと、個別に自己紹介という形でやらせていただきたいとおもいます。」
  日頃、きさくな大木さんも素晴らしく丁寧な口調です。
 
  本林副会長 (以下、お二人を親しみをこめて本林さん、池田さんと表記
  させていただきます。)の挨拶が始まります。ということで、皆
  身構えたのですが、いきなり、
 「いや、長野さんや真形さんが選手をやっているんじゃ囲碁部なんてどうせ
  たいしたことないとおもっていたよ」という声に囲碁部精鋭の面々も
  がくっ!! 瞬間、どっと笑いの渦につつまれました。
  「私は、7段なんだよお!」長野さんが反発して答えました。
  「え!そうだったの?」これに対して、まわりからもFollowがはいります。
  「法人大会は最後の優勝をきめたのは長野さんなんですよ。2対2から、長野さんの
   勝利で3対2となり優勝が決まったのですよ。」
  流石は、囲碁部の面々で、こんなときに長野さんをおもいっきりもちあげる
  ところあたり、抜け目がありません。
  また、 実は、本林さんと真形さんは、その昔、碁を打たれたことがある
  そうですが、その真形さんからも「私だって、昔の私とは違うんです
  から、ずっと強くなってますからねえ」と、必死に説明をしてようやく誤解を
  といていただきました。
  すっかり、驚いてた本林さんは、その後、碁聖戦の歴史などを話され、
  タイトルをとっていた棋士の名前(小林光一さん依田さんの名前)を
  さらさらと述べながら、その棋士達の話までされて、かなりの棋界通のよう
  におみうけしました。挨拶の終りに「今回のIBM囲碁部の活躍は本当に
  心強い、これから機会があるたびにそのことを触れ回ることができる。」
  と言われたときは、関東囲碁部面々も顔がほころび、すっかり良い気分と
  なりました。

  その後、昼食をとりながら、関東囲碁部精鋭選手面々の自己紹介が始まりました。
  囲碁部最高峰の金沢さん、中村さんらが、簡単に、ご自身の名前と所属、
  仕事内容を碁の実績等について話されました。
 
  池田さんからは、
  「実力は、何段くらいですか?」との質問がとびこんできました。
  IBMトップの打ち手がどのくらいの棋力なのかという点にご興味が
  おありのようです。中村さんは、丁寧にお答えして、
  碁の段位の実情などに言及したあとに「免状は四段しかないんですよ。」
  と言われました。真形さんは、「私はちゃんと五段をもっていますよ」
  「あ、じゃあ、次は先で打たなきゃいけませんね」中村さんも苦笑い
  となりました。   
  でも、実際は池田さんは、強さの相場をお聞きしたがっているようでしたので、
  「金沢さんも中村さんも9段相当くらいにはなります。」と答えておきました。
  世間一般の並の6段クラスの人は金沢さんや中村さんに3子ではなかなか勝てない
  状況を考えると、これでも謙遜した数字だったかもしれません。

  次に徳山さんが自己紹介をされたのですが、その研究内容には、お二人とも
  じゃっかん興味を示されたようです。 「なるほど、理知的な数学の世界ですね」
  徳山さんは、アルゴリズムに関する論文(筆者注)たしかヒッチコックの輸送理論
  とかいったかな?)で最優秀論文をとりAPTOの機関誌に、その名を堂々と
  掲載された経験をもっているということを外野がつげると、さすがに感心
  されていたようです。その中で、司会進行役の大木さんも、いたく感心して、
  「ほう、それはすごい!」と言っていると、「大木さん、昨年の北城さん
  への囲碁部の紹介のときにその件は私が熱心に説明したじゃないですかあ」
  と野次がとんできます。

  昼食をとりながら、肩のこらない自己紹介が続いておりましたが、
  長野さん、吉田さん、真形さん、岸原(筆者)、大木さんの順にそれぞれ
  自己紹介をして、すっかりうちとけたところで碁の一般的な話になりました。

  参考までに昼食は、寿司を中心としたお弁当でした。
  なんでも、会社のお金ではなく、本林さん池田さんのPrivateMoneyから、だされ
  ているのだそうです。本当におご馳走様です。



  さて、碁の話ですが、昨年の北城社長との懇談では、北城社長が、花の趣味
  がおありで、蘭の話などをされていて、知識のうとい囲碁部の面々がたじたじ
  になる場面もありましたが、今回はそのようなことはありませんでした(笑)    

  碁の話では、大木さんから、「碁はぼけ防止によいのです。アルツハイマー病対策
  にも非常に良い」といった、まずは碁の効能の宣伝からはいりました。
  営業部隊にいる優秀な社員はやはりひと味違います。

  碁の話は子供のころからやっておいたほうが強くなるのでは?といった
  話がでてきて、金沢さんは、幼少の頃から、中村さんは、中学の頃に始められた
  ということでした。長野さんは、「私なんか大学のときだから、遅かったなあ」
  と多少くやんでおられたようです。囲碁部の面々は碁の筋の話を説きはじめ
  ました。「子供の頃から、良い教えかたをされると非常に良く、とくに大人に
  なってから 変な筋を身につけると、その変な筋にはまってしまい、なかなか
  ぬけだせなくなりますね。」「なるほど、ゴルフと一緒だなあ」(笑)
  「我々は、その変な筋を捨てて、良い筋を教えていただくために、月に一度
  プロの小松藤夫先生に教わっております。」中村さんから、月例会と小松先生
  の話がはいりました。「そうなんです。もう、15年間もの長い間、ご教授
  いただいております。」大木さんが説明します。
  「そう、とてもやさしい先生なんですよね。」徳山さん、にこにこと微笑みながら
  先生をもちあげておりました。

  本林さんは、小林光一さんが、常日頃、体を鍛えられており、
  「碁は体力だ」と言っていたのをおもいだしたように語られておりました。
  それには、一同も賛同し、たしかに、碁には体力が必要で、とくに読むときは
  けっこう疲労がたまることと、タイトル戦などを終えると数キロやせる
  こともあるという事実を告げました。そんななか「たしかに、小林光一
  さんの碁は、理詰めで、体力を必要とします。しかし、藤沢秀行さんのように
  感覚のみで体力のあまりいらない方もいます。」
  と徳山さんからの発言があり、皆、笑っていました。



  次に、「それにしても、碁は老若男女で楽しめる不思議な競技だ」といった話
  になりました。
 「たしかに碁界には、60すぎても現役で碁を打っている人が多いですねえ。」
 「このような世界はなかなかないのではないでしょうか。」碁界の長老と
  なっておられる呉清源さんがまだ、お元気だという事実にはいたく驚いて
  おられたようです。本林さんは、「何歳になってもできる競技というのは
  よいですね。ところで、年齢別の大会というのはないのですか?」なるほど
  これは、存在しないようですが、シニアトーナメントとでも称して企画すれば
  おもしろいかもしれません。一同、この案にはなるほどと頷きながら乗り気でした。

  また、本林さんから、「碁のプログラムは一番強くても2、3級程度という
  のが定説ですが、どうなのでしょうか?」という質問がとびこんできました。
  これには、皆、「だいたい、その程度でしょう」と答えました。
  吉田さんからは、「碁は、終局の判定さえ非常に難しく、現段階でコンピュータ
  が終局の判定はできていないのではないか。石が生きているか、死んでいる
  かさえ、わかっていないのが多い」という指摘があり、
  徳山さんからは、「最近、そのような判定を正確に行えるようなアルゴリズム
  がでてきている。」 という発言があり、もりあがりました。
  また、IBMの座談会らしく、DeepBlueの話題になりましたが、DeepBlueはチェス
  を制しましたが、将棋は、捕虜が裏切るので、(笑) 大変だとか、碁は盤面が
  広すぎて計算できないとか、いう話もでてきました。そのような談笑の中、
  なかなか碁の強いプログラムが登場しない背景に関する興味深い問題を
  長野さんが提示されました。
  
  問題:
  碁のある局面(つまり、碁石の白黒が配置されている)を一辺が、
  1オングストロームの立方体にはりつけます。(ちなみに、1オングストローム
  は、10のマイナス8乗mmというすごくミクロな距離です。)そして、
  碁のすべての局面(つまり、碁石の白黒の配置のくみあわせ、すべて)に
  対してこれを実施し、その立方体を重ねあわせた新たな立方体を作っていきます。
  こうして、すべての碁の局面を立方体を作っていくとするとどのくらいの
  大きさになるか?

 担当者注)文中赤い字「オングストローム」と表記すべき
 ところを発表時は「アームストロング」と表記してしまい失礼しました。
   

  ちなみに、ちょっと考えてもサイコロ程度の立方体であってもそうとうな数の
  局面が含まれることがわかります。それが、四畳半の部屋程度であったりしたら、
  もっと、とんでもない数字(局面の数)で人知を越えるような数字ということに
  なります。

  筆者注)この問題は、碁盤の中のすべての点(つまり、19x19=361点)に対して
  黒石がある、白石がある、何もないの3通りの組み合わせを考えてその
  組み合わせのすべてがいくつになるかということを考えていけば分かる
  問題です。計算が苦手で、さらに、とてもひまな方は一個一個、碁石を置いて
  いって数えてみてはいかがでしょうか?すべて数え終えるまでには、昔、自分が
  初勝利をおさめた懐かしの局面や、棋聖戦のタイトル戦の打ち掛けの局面、
   といろいろに遭遇できるわけですから、おすすめです。
   (もっとも、生きているうちに、すべてを数え終わるのはちょっと難しいかも
   しれませんが、、)
  ちなみに、この問題は、現実の碁では絶対に登場しないような局面
 (例えば、碁盤の99%が黒石のような)も含むのだと解釈しております。
  ですので、五目ならべの局面もすべて登場しますね。
  
  さすがに、こんな問題を突然言われても返答につまってしまいます。
  長野さんは、本林さんに答えを要求しています。
  本林さんも、「そんなことを言われてもわかんないよお」と言っておられ
  ました。長野さんは、「いやいや、いいから、どんなものだとおもう?」
  本林さん、「いや、そういわれてもまったく見当もつかないよ」
  長野さん「こういう問題はねえ、間違ってもいいから、とりあえず答えを
  いっておくのが大事なんだよ」 天下広しといえど、本林副会長様にお説教
  できるのは、長野さんくらいのものでしょう。

  しかし、この問題はとてつもなく、難問です。さすがの囲碁部精鋭の面々も
  うーんとうなるだけで、まったく、見当もつきません。
  
  ややあって、長野さんから、お答えをいただきました。そして、
  碁には、これだけの膨大な変化があるので、コンピュータが碁を制するのは
  難しいのだ、というお言葉に一同は、「なるほどおお」と、感心して
  うなるばかりでした。
 
  筆者注)皆が驚いたということは、もしかして、東京ドームくらいの
  大きさだったとでもいうのでしょうか? 興味深々の方もいらっしゃる
  でしょうが、この問題の解答はあえて、ここではいたしません。 
  皆さんも一度、考えてみられてはいかがでしょう? あ、「石を実際に
  置いて数えてみては如何?」というのは、実は冗談なのでやめておいた
  ほうがよいとおもいますよ。(笑)

  このように、囲碁関連の話題で大変もりあがりました。
  その他にもここにはとても書けないようなおもしろい話題
  もいくつもあがりまして、ご紹介できないのが残念です。もちろん、
  そのような話題があがるたびに爆笑の渦にまきこまれました。
  (とても書けない話題が少なくとも5つはあります。。)

  最後は、池田常務にクロージングをやっていただいたきました。
  昨今は、様々なクラブの活動状況が芳しくないこと(全国大会などに
  なかなか進出できなくなった)をあげられ、今一度、囲碁部の
  活躍をもちあげて下さいました。そして、その他、非常に良い話
  をされて、身のひきしまるおもいで来年度へむけて誓いを新たにせざるを
  えませんでした。


  笑いの中につつまれた、 非常に好印象のなごやかな会食でした。
  来年以降もこのような会の恩恵にあずかれるべく、皆様、精進いたしましょう。

////Tatsuya Kishihara//// Systems,SW Center, IBM Japan

岸原さん,どうも有難うございました。

●○●○●*****  Enjoy your Business, Enjoy your Life! *******●
○●○●    大木建志 (Tel:03-3808-9970)    Kenshi Ohki         ●○
●○●(通信メディアシステム事業部スタッフオペレ−ションズ)  ●○●
○●Staff Operations  Telecom & Media Industry IBM Japan●○●○
●     (Fax:03-3664-4908  E-mail: ooki@jp.ibm.com )       ●○●○●
********************************************************