関東囲碁部報(2006-52)内閣総理大臣杯結果報告 11月5日(日曜)に開催されました内閣総理大臣杯囲碁大会におきまして、 IBM関東囲碁部より8チーム24名が参加しました。速報でお伝えしました とおり、3チームが枠抜けをはたし、無差別で4位、Cクラスで、3位、4位と いう成績に終わりました。 なお、無差別の決勝は、新宿囲碁センターがU-CANチームを下して、連覇と なりました。村上深氏、和田幸樹氏、滝沢千晴氏の超強力メンバーです。 以下、大会の結果の詳細をチームの代表の方に作成いただいたレポートと ともにお知らせします。 無差別クラス 金沢 東栄 中村 信夫 大串 天光 4位 不戦勝 KO倶楽部 3-0 日立製作所 2-1 U-CAN 0-3 茶沢会 1-2 自分の碁に精一杯で大将、副将の碁を観戦をする余裕がなかったので、 個人的な観戦記とさせていただきます。 大変なクラスにアサインされて自分に一勝のノルマを課して大会に望みましたが、 一回戦不戦勝で早くもノルマを達成して気が楽になったのがよかったのか 四勝一敗という望外の成績を残せました。 Aクラス A1 吉田 嶽彦 松谷 治 岸原 達也 予選落ち とんがり会 1-2 杏因坊 2-1 洪道場B 2-1 一戦目は、とんがり会という今までに聞いたこともないようなチームでした。 チーム名の響きからすると、なんとなくやさしそうで、そう強いチームでは ないような感触をうけましたが、後で聞いたところ、池袋の碁会所の 選抜チームだそうです。実力的には、我々のチームとは良い勝負だったと おもいますが、序盤優位にすすめた対局が、ちょっとした中盤のすきを つかれて負けたのと、また時間切れもあったのが響いていきなりのチーム 敗戦になったのは痛かったです。 二戦目は杏因坊(きょういんぼう)という名前のチームで、これまた 聞いたことのないチームですが、名前の由来を聞いたところ杏林製薬の 囲碁部とのことで、しゃれた名前に納得です。ここは比較的、布石から リードする形で碁も快勝、チームは2-1で勝利となりました。 三戦目は、洪道場が相手でした。御存知の方も多いとおもいますが、 ホン・マルグンセムさんという韓国のアマチュア強豪が師範をしている 囲碁道場の生徒さんです。とにかく、皆さん、お若い、中学生くらいが 二人と大学生くらいが一人のチーム構成でした。若いので読みもしっかり していて気合いもいい碁です。 それでも、ここには、わずかに貫禄の差をみせて2-1で勝利できました。 このAクラスではリーグ戦中2位までが予選突破になるのですが、 我々のチームは2勝1敗で並んだものの、ポイントが足らず、 決勝には進出できませんでした。最初のとんがり会での敗戦が痛かったです。 なお、その後、とんがり会はこのクラスで準優勝となっています。 それにしても、どのチームも大将はすごく強かったです。大将個人は、 無差別クラスに出場してもおかしくない実力でしょう。 枠抜けはできませんでしたが、感想戦を通じて勉強もできて収穫の多い一日 でした。これからも若くて強い人の対戦が多くなるかとおもいますが、 競り負けないようにこちらも精進したいものです。。 B クラス B1 高本 正 及川 捷三 徳田 隆行 予選落ち 日本ユニシス福祉会 1-2 日本フェルトA 3-0 長谷工コーポレーションA 2-1 朝、対戦表を見るとNECとか強そうな名前が一緒の山にいなくて、これは大丈夫か なと思ったのがつまづきの始まりだったようです。 一回戦は日本ユニシス福祉会との対戦でした。 相手の大将は見覚えのある顔の人 で、感想は強いけど碁はどうだったか記憶にありませんが特にやられたという記憶 もなく(記憶がないだけ?)リラックスして望みました。 始まって10分ほどする と隣のOさんがやけに苦しそうな形をつくって(つくられて)うなっていました。 自分の方も相手にたんたんと地をかせがれあまり形にされて、はやくも何か勝負 をかけなければいけない状況になり、無理やり相手の大石に攻めかかりました。 相手がツケ切りでさばいてきたところを普通に受けては全然駄目なのでかなり時間 を使って常識外の方法からあてついで頑張り、相手の疑問手を誘い更に絶妙なコス ミ切りで切断してこちらのペースにもちこんだところで隣みると残念ながらOさん は既に敗けてしまったようです。 これは絶対負けられないと思い、その後必死のしのぎをみせる相手の石をさらに コスミ(あてこみ)切りをしたところでは盤面の形勢はこちらのものとなったよう ですが、実はそこまでに膨大な時間を費やしてしまって、まだ打つところが たくさんあるにかかわらず時間はもう2-3分しか残ってませんでした。 その後、相手は必死に生きましたが目二つの生きであとは時間との勝負。 大差の形勢なので投げてくれるかと多少思いましたが相手はそんなにあまくなく、 やはり私の時間切れをねらってたとのことで、ノータイムで打つうちに 最後はこちらにつまらない失着がでて投了。 あとで隣のOさんに聞いたところ実はその時点で時間も逆転していて投げなければ 向こうが時間切れになりそうだったとのこと。 最後の粘り負けが響いて一回戦は1勝2敗で敗れ、これが最後まで響き ました。 (よくわかりませんが、大将のKさんは貫録勝ちだったようです。) 二回戦、三回戦では隣のOさんも調子をとりもどし、また大将のKさんは貫禄十分、 冷静なうちぶりで3連勝をかざりました。 筆者の相手も特に記憶にのこらず、自 分で転ばなければ大丈夫というような碁で多少危ないところもありましたがその後 は負けませんでした。 3回戦で最初にあたったユニシスが負ければまだ数字上枠 抜けの可能性が残ってはいましたが、ユニシスがあたる相手チームはなんとかビル というあまり有名でない会社(団体?)で見たところ大将は見覚えのある顔(それ もあまり強くなかったという記憶がある人)で、もう駄目かと3回戦が始まる前に 実は観念してました。 結局、ユニシスが3連勝で枠抜けをはたし、我がチームが 惜敗となりました。 B2 中原 義彦 谷野 正義 羽山 昭次 予選落ち 東京都庁3 0-3 日立製作所 3-0 オリジン電機 3-0 緒戦の都庁との戦いは相手が強かった。 枕をそろえて全員討ち死に。 その後 は踏ん張って全員2連勝。 その意味でなかなか息の合ったチームといえるでしょ う。 都庁は、手の届かない相手ではないので、せめて2回戦ないしは3回戦でや りたかったです。 Cクラス C1 久家 達夫 古川 康雄 滝 賢史 予選落ち サンシャインシティA 2-1 東京都庁5 2-1 日本ユニシス福祉会 1-2 C2 立石 進一 藤田 清 石田 造 予選落ち 日本フェルトB 3-0 洪道場 D 2-1 NEC 0-3 対 日本フェルトB 三将が汗を掻き掻き時間一杯最後まで打ち継ぎ何とか勝ちましたが、 主将、副将共その半分にも満たない時間で早々に勝ちを決め悠々と 他の対局を眺めていました。 対 洪道場 小学校2年生と3年生の可愛いお嬢さんを引率したチームは、初戦隣で大の 大人チームを負かして意気揚々と対座しました。 碁を始めて未だ1、2年とのことで、何十年もの経験者としてかってない緊張で のスタートでした。お嬢さんたちには何とか勝てましたが、主将対局は流石指導者、 敵いませんでした。日頃碁とともに礼儀も厳しく指導しているとのことで、 年長者を敬う姿勢はその現れでしょう立派でした。 対 NEC 強豪NECを相手に、これに勝てれば枠抜けできるとの昂ぶりが災いしたか、 全員枕を並べての討死となりました。お陰で「もしも」、「たらば」の繰言もなく 清々とした負けっぷりでした。NECは強い。 C3 小松 雄一郎 水田 幸夫 嘉瀬 敏 3位 サンシャインシティB 2-1 ウシオ電機 2-1 日立システムアンドサービス 2-1 NEC 1-2 日本IBM-D(C4) 2-1 クラス・C組は、実力+幸運 に恵まれ3位入賞できました。 実力というのは、水田副将が5戦全勝と勝ちまくったこと。 幸運というのは、相手チームとの相性が良かったこと。小松主将と 嘉瀬3将のどちらかが勝ち、結局3戦目まで2勝1敗ペースで勝ち 進み、枠抜けを果たしました。 1戦目、相手はサンシャインシティBチーム。主将&副将は中押し 勝ちで、さい先良い1勝目。3將は7.5目負けでした。 2戦目の相手ウシオ電機チームは主将はとても強いのに、副将&3 將はそれに及ばないのか、余裕を持って中押し勝ちしました。 3戦目の相手は、日立システムサービス。3將はごりごり攻めてく る相手に手こずっていましたが、そろそろ終盤に入るかという頃、 妙手が出て、相手の23目の大石を1眼にして中押し勝ち。半目勝ち も嬉しいですが、ヘボ碁レベルにとっては大漁節はもっと嬉しいで す。 これで枠抜けしましたが、準決勝の相手は強豪NEC。主將&3將 が競り負けてしまいましたが、水田副将は大健闘。並べて3.5目勝 ちでした。 残念ながら、決勝進出はなりませんでしたが、3位決定戦はIBM 同士で社内大会の気分でした。これに勝たせて貰って3位でした。 昨年の日本棋院杯オールアマ囲碁団体戦でも3位入賞した嘉瀬3將 は、IBM出場者の中では棋力最低なのに、何故か日本棋院ではラ ッキーで、今年もまた入賞出来てご機嫌でした。 C4 新名 宏志 服部 昭 原 侑男 4位 明楽会 2-1 毎日コミュニケーションズ 3-0 JR東海 2-1 日本ユニシス福祉会 0-3 日本IBM-C(C3) 1-2 今回Cクラスの4番目に参加した3人は新名宏さん、原侑男さんと服部昭。囲碁は生 涯の趣味、対戦相手とはもっぱら親善交流をの気持ちで参加しました。第二戦を終 わって、負け碁を相手の失策で拾って思いもかけず2勝。途端に、ここまできたら枠 抜けしたい、と欲が出て少し固くなって三戦目、副将と三将が終わったところで1勝 1敗。最後に主将が、時間に追われた相手の勝手読みを突いて大石を撲滅。見事三連 勝で予選突破。 準決勝の相手日本ユニシス・福祉会、3人とも勝つチャンスはありましたが、相手が 強く惜しくも最後は三者討ち死に。3・4位決定戦の相手は日本IBMチーム。いつ もの囲碁会の雰囲気で和やかな雰囲気のうちに負かされました。 ◎成績優秀者 Cクラス副将 水田幸夫 5戦全勝 Aクラス三将 岸原達也 3戦全勝 Bクラス大将 高本正 3戦全勝 Cクラス三将 瀧賢史 3戦全勝 無差別 三将 大串天光 4勝1敗 ◎反省会 優勝した場合は優勝祝賀会ですが、今回の成績では、そうも いかず、反省会という名目で某所にて10名が参加し、その日の 大会をふりかえりました。その日の碁の成績の話や詰碁を解くなど、 反省会にふさわしい内容でもりあがり、来年の健闘を誓って、終わりました。 ◎大会こぼれ話 □必ず勝つ方法!? 今回の大会の審判長は安部吉輝九段でしたが、 朝の開会式の挨拶で、その審判長から爆弾発言がとびだしました。 「皆さんに、必ず勝つ方法を教えます!」と発言されたのです。 会場内にちょっとしたどよめきが、、そして、すこしもったいぶって 間をおいて、「必ず勝つ方法、じゃあ、いいますよ。 それは、相手より良い手を打ちつづけることです。」とのオチで、 これには、会場内の選手も苦笑い。さすがはアマ指導に定評のある 安部先生で、選手の緊張がほぐれました。 □棋歴の差 Cクラスの某チーム、2回戦で洪道場のチームと対戦、なんと、 3名中、二人は女の子のチームでしかも小学校の低学年とのことでした。 相手の選手が座っただけで、みるからに、雰囲気が違い、 ふだん、おじさんばかり相手にしている選手にとってはとても新鮮な 対戦でした。「碁を初めてどれくれいになるの?」と聞くと「1年ほど」 との答え。それで、「えー!まだ1年??こちらのおじさんは100年くらい やってるんだけどね。」と左の選手を指さしていうと、その会話が場内の 他のチームの人にも聞こえて爆笑となりました。 □勝つだけでは不足? Cクラス出場のKさん、社外大会の成績は総じていいようです。この日の2回戦 でも、巧みなうちまわしで、相当のこりそうです。ところが、最後の半コウの 段階で、手をつくて、隅の大石を葬り去ってしまいました。さらに次の 試合でも大石をとって勝利。とにかく、ただ勝つだけではもの足りないようで、 大石をとらないと気がすまない性格のご様子ですが、きちんと、 とってしまうのですからすごいですね。 □ぜいたくな悩み 二回戦を終えて、Cクラスの4チームは、すべてチーム全勝、つまり8戦全勝で すべて2-1か3-0でした。快調そのものの成績ですが、逆に全チームが枠抜け してしまうとCクラスをうちの囲碁部が独占ということになり、これが もうすこし上のクラスだったらいいのですが、一番下のクラスなので、 ちょいと恥ずかしい。。ということで、勝ちすぎると困るなぁと話をして いました。ところが、三回戦が始まってみると、次々と負ける人がでて、 むしろ、一チームも残れない可能性さえでてきました。この状況には慌てま したが、結局2チームが枠抜けをはたして、ちょうど良い加減の進出と なったようです。 □負けて良かった? 枠抜けが決定した某チーム、枠抜けの知らせを聞くと、「やったあ!やったあ! 」と大声をはりあげて、場内を駆けずりまわって喜んでいました。 実は、小学生の3名で構成されたチーム、「小学生3人組」でしたが、 こんなに喜んでくれるなら、負けたチームも負けがいがあったかもしれませんね。 □自分のほうが大事 残念ながら枠抜けをはたせなかったチームのTさん、 「明日も囲碁大会があるのでそれにそなえて帰ります」とのことでした。 「へぇ、それはそれは、、」と感心すると、「実は、湘南の中村道場で 囲碁大会があるんですよね。」とのこと。え、でも、ちょっとまってくださいよ。 その中村道場の中村さんはまだ大会で試合をやってるんですが、、 その話を後で聞いた中村さんも、「なに、それー!」と苦笑いでした。 師匠の応援よりはコンディションのほうが重要なようです。 □大幅に変わった予定 みごと入賞をはたしたKさん、表彰式もすませて、 「今日はそろそろ帰らせていただきます。」とのことでしたが、 「実は15:00にはもう家にいる予定だったんですけどね、、、」との ことで周囲は、爆笑となりました。 チームの予選落ちを予想していたようですが、おもわぬ予定変更でした。 □貯金が足りない? 無差別クラスに初出場となったOさん、なんせ、最強実力のクラスですから かなり、1勝が目標だったそうです。ところが、最初のいきなり不戦勝で 目標達成、これだけでも拍子ぬけだったでしょうが、その後も 29目半勝ち、19目半勝ち、と大勝が続いて、「あれ?無差別といっても こんなもの?」と調子が狂ったことでしょう。 しかし、四戦目にU-CANの有名強豪、久代さんと対戦、これは序盤から 苦しくなって最後は中押し負けだったのですが、並べてみると50目以上は 負けていたとのことです。「ということは、それまでの貯金を使いはたし たことになりますね。。」との指摘におもわず苦笑いでした。 □名前負けしないために 今回もいろいろとユニークなチーム名が多く、 「小学生三人組」というチームはみごと枠抜けをはたしていました。 やはりチーム名は大事、ということになり、インパクトのあるチーム名は ないかと相談したところ、若い相手に逆に対抗して 「三人あわせて200才!」というチーム名はどうか? と妙な案があがりました。 IBM関東囲碁部