関東囲碁部報(2007-09)ジャンボ大会結果報告
IBM 不完全燃焼
さる2月4日(日曜)に市ヶ谷の日本棋院にてジャンボ大会雪組が開催されました。
IBM関東囲碁部は、1チーム、総勢15名が出場し、昨年の優勝チームとして
貫禄を見せたいところでしたが、予選で、2勝1敗ながら、総合勝ち星の数で
2つおよばず、予選落ちとなりました。
ジャンボ大会は1チームあたり15名と大人数で構成され、それが名前の結縁に
なっており、雪組(法人や官公庁) 月組(同好会、碁会所)の2種類が
あります。IBMは、雪組に7年連続の出場になります。
他の大会と違って、実力に応じたクラス分けはなく、出場選手は、全員、
最高クラスで対戦することになります。どの企業も15名の精鋭選手を選抜
しており、大変にレベルの高い大会となっております。
今年の大会では、10チームがエントリーし。2組に分れました。
Aグループが6チーム、Bグループが4チームです。
Aグループ 日本IBM 日立 三菱電機
東京都教職員 東京都主税局 東京都庁
Bグループ 茜会 NTT本社 IHI NEC
茜会支部が日本棋院支部として雪組に初参加されました。
また、いつも親善大会で親好のあるNTTチームが参加していました。
朝一番のくじびきにて、上記のように組分けられました。3試合の予選を
行って、2チームが枠抜けで、合計4チームで決勝トーナメント戦を行います。
なんといっても、枠抜けをすることが重要です。
枠抜けの確率は、Aグループは、2/6 、Bグループは、2/4ですから
単純に考えても不利なのに、日立や東京都庁、三菱電機、東京都教職員など
実績のあるチームが目白おしでいきなり厳しいグループに入ってしまった
ようです。
なお、当日は、審判として信田成仁六段が来られました。
出場選手一覧(敬称略)
1 中村 信夫
2 池上 均
3 関口 哲夫
4 遠藤 隆雄
5 大串 天光
6 吉田 嶽彦
7 松谷 治
8 岸原 達也
9 長野 一隆
10 西村 正紀
11 高本 正
12 高妻 大基
13 及川 捷三
14 徳田 隆行
15 中原 義彦
補 谷野 正義
*メンバーの発表後、一部変更がはいっております。
第一戦
初戦、いきなり日立との対戦となりました。
ほとんど毎回優勝している優勝常連チームの日立と昨年の優勝チームの
IBMですから、素晴らしい好取組のはずですが、いくらなんでも、
いきなりすぎました。IBMの選手は朝一番、エンジンがかかってない
人が多かったか、結果的に歴史的な大敗を喫しました。
内容は、迫真の戦いが多く、どちらかというと押している碁も多かったようです。
「勝っていた碁だったが時間で負けた」碁が少なくとも4名はいたようです。
メンバーには、前回、優勝した大会で5連勝した5名のうち、4名が
参加していましたが、うち3名は、敗れさり、連勝がストップしました。
とくに下位のほうが、枕を並べて討ち死に。ここで勝ちがないのは
痛かったです。
結局、総合的には、3勝のみの、3対12というスコアで敗れさりました。
日立は、とても強いので負けるのはしかたないとしても、あまりにも
負けすぎて、これが、この後の負担となりました。
日本IBM 3-12 日立
第二戦
三菱電機との対戦です。
いつも、いい勝負ながら、ややIBM側が層が厚いようで、
いつも勝っている相手です。過去の実績からも勝負ということになると
自信をもってのぞめるのですが、今回は、そういう状況ではありません。
ただ勝つだけではダメで、大勝しなければならない、ということで
とにかく頑張るしかない試合です。この試合の大将戦はえらく気合いのはいった
碁でした。それも、そのはず、三菱電機の大将、佐野稔さんと中村さんとは
ちょっと前のアマ十傑戦神奈川県予選で対戦したばかり、その時は佐野さんが
勝利して、最終的に佐野さんが県代表の座を射止めたのです。
(中村さんは6位)結局、リベンジに燃える中村さんが、この碁を勝利、
この試合などを含めて、序盤は比較的、IBMは、勝ちが先行しましたが、
中盤で負けがこんできました。
今回メンバーには、比較的、最近、真形杯の大会で六段に昇段し、
勢いのある新六段や勢いのある古豪の六段、若手のホープ、インターネット碁
で韓国を相手に何千試合もこなすベテランなどの強力な選手を下位陣に
そろえて、ここに期待が集まりましたが、2戦を終えて、この11将以下が
1勝9敗と意外なことに星がのびませんでした。
最終的には対戦は逃げきり、9-6で勝利しましたが、2桁勝利もいっていない
のでは最終戦がひどく苦しい状況になりました。
日本IBM 9-6 三菱電機
日立のほうは、他チームを相手に15-0というパーフェクトゲームでした。
日立は早くも枠抜けをほぼ手中にしたようなものです。
二戦を終えてIBMはチーム成績1勝1敗、勝ち星12、
日立は、チーム成績2勝で勝ち星27、ここの枠抜けはほぼ確定なので、
6チーム中、2位になる可能性のあるチームとの争いになります。
三菱電機と東京都主税局はチーム成績2連敗なので可能性がありません。
東京都教職員が東京都主税局に13-2で勝ち、東京都庁に9-6で勝利と
チーム成績2勝、勝ち星22という成績で、2位につけています。
また、東京都庁は、東京都教職員に6-9で負けていますが、三菱電機に
9-6で勝利し、チーム成績1勝1敗、勝ち星15で、3位につけています。
ということで、IBMチームはこの時点で4位、枠抜けをするには
ミラクルが必要で、最終戦の東京都庁に大勝し、かつ東京都教職員が
大敗しなければなりません。
第三戦
東京都庁囲碁部との対戦となりました。
東京都庁といえば、数多くの囲碁部員をかかえる名門囲碁部です。
こんな囲碁部相手に大勝するのは至難の技です。しかし、松谷さん、岸原さん
西村さん、遠藤さんが次々に勝利し、4-0。よもや!とおもわせる
スタートとなりました。
西村さんは今回は10番目で対局していただきましたが、本来、このような
位置の選手ではありません。今回は、さすがに貫禄をみせて3連勝となり
ました。関口さんも勝利となり、これで今大会の3連勝を達成し、ジャンボ
大会の通算でも13連勝となりました。関口さんのこの成績には、チーム内からも
「強い、強い」と多数の称賛の声があがりました。
勝ち星の多い展開で、良い序盤でしたが、しかし、なんといっても
都庁も底力があります。中盤から終盤にかけて、少し星を落として、影が見え
始めました。
他の選手から負けと通知がはいるたびに、厳しい状況になります。
結局、中村さんや大串さん、徳田さん、高妻さんは勝利しましたが、
合計で5つの負けがカウントされて、最終成績は10勝5敗となりました。
強豪の東京都庁を相手に、2桁の10勝はよくやったといえる
とおもうのですが、状況が状況だけに、これでも、メンバーには憔悴の
色が見えます。実際、計算してみると、IBMの勝ち星は、22勝、
日立と対戦中の東京都教職員チームは、わずか1勝でもすれば、IBMを上回る
ことになります。
日立vs東京都教職員チームはまだ試合中ではありますが、だいぶ試合が終わって
います。いてもたってもいられず、東京都教職員チームのスコアラーの方に
成績を聞いてみました。「どのような状況ですか?」「ひどいありさまですよ」
「え?」成績表をみてみると、×がみごとにたくさん、並んでいます。
「こ、、これは。。」一瞬、期待しましたが、15将のところで、東京都教職員
の方の○がありました。この1勝がIBMにとどめを指しました。「あ、そうですか」
と会釈して、その場を立ち去りましたが、これがIBMの今年の終了の鐘を鳴らす
凍りついた瞬間でした。
日本IBM 10-5 東京都庁
結局、東京都教職員は、日立に2-13と大敗でしたが、この2勝が大きく、
総合成績、2勝1敗、勝ち星24と、IBMに2ゲーム差をつけて逃げきり
枠抜けとなりました。
一方、Bグループは大接戦でした。2連勝の茜会支部がトップで
突破するかとおもわれたところ、最終戦で負けてしまい、
2勝1敗で3チームが並びました。結局、NECが2勝1敗、勝ち星29勝で
トップ通過、2位と3位は、どちらも2勝1敗ながら、勝ち星も24勝で
並んでおり、大将の勝ち星の比較となりましたが、なんと、大将の
勝ち星も同じ!、で、結局、副将の勝ち星の差で優劣がついて、
ほんとにほんの僅かの差で、茜会が枠抜け、NTTチームは予選突破
ならずとなりました。NTTには、小林さん、岡野さん、星さんをはじめ、
よく知った方が5,6名おり、大会前にも挨拶をかわしていましたが、
今回は、お互いの結果をなぐさめあうという事態におちいってしまいました。
総評:昨年の優勝チームでしたのでディフェンディングチャンピオン
だったわけですが、なんとも不完全燃焼の結果に終わりました。
過去、7度の出場ですが、予選落ちは2003年についで、2度目です。
2003年の時は、2勝1敗で、3戦で26勝、わずかに1勝足りずに
予選落ちでした。今回は、2勝1敗で、3戦で22勝、2勝足りずの予選落ち
ですから、結果としてみれば、ワースト記録ということになります。
また、日立戦の3-12というのも記憶にない歴史的大敗と
いってよいとおもいます。日立の方は、読みも鋭く、多少の形勢不利でも
ひっくりかえす勝負勘もあり、さすがに我々のチームよりは、一枚から
二枚は厚く強いといったところです。
しかし、今回、碁の内容では負けてない局面も多くあり、
時間切れが多かったのが気になります。我々は社内の大会や合宿その
他で切れ負けルールに慣れているはずなので、少なくとも時間では
負けないようにしたいところです。また、新六段の方など、ややほろ苦い
デビュー戦となりましたが、また鍛えなおして次回以降、頑張って
いただければとおもいます。大会後は、練習対局や感想戦を行って
帰りました。この意気込みを次回につなげたいですね。
成績優秀者
3戦全勝 3将 関口 哲夫氏
3戦全勝 10将 西村 正紀氏
大会こぼれ話
◎調子が狂う?
朝、一番の某Nさんの対戦、対戦相手が、途中で、「あれえ?」と声をあげました。
見ると、対局時計の針が止まっていて動いていません。ボタンを強く押すと
動き始めました。「あ、動きだした」と安心して、碁を打っていたら、
やっぱり「あれれ?」とつぶやき、対局時計を見ると、やはり動いていません。
「こりゃ、ダメだね」とばかり、審判のところへかけより、対局時計を交換
してもらいました。で、新しい対局時計を使い始めましたが、
今度は、「おやー?」とつぶやき、対局時計の針の両方が動いている
異常状態を確認。「ダメだこりゃ。。」とまたまた交換になりましたが、
まわりからは、「そこ、呪われてるんじゃないの?」とヤジが、、
で、この事件で調子が狂ったか、Nさん、対局時計を押すのをしばしば忘れて
良かった碁を時間切れ負けとなってしまいました。
◎よかった?
3勝12敗、日立にはおもわぬ大敗となりました。その成績を見にきた某選手
ひとこと「あー、よかった。。」「え、どういうこと?」
聞いてみると、「7-8で負けたんだったら自分の負けがCloseUpされるが、
3-12なら、もう、どうころんでも負けは負けだから、、」とのこと。
こういう感想をもった選手が二人もいました。
次回は、チームが大敗しててもすこしで勝ってくださいね(笑)
◎悠然とした対局
某K選手、悠然と対局しています。じっくり考えて、すぐには打たない、
打ってもすぐに対局時計は押さない。まさに自然流で、あわてず
さわがず冷静そのもので、見習いたいものです。しかし、そのため
対局時計は、切れそうな状況になり、本人は悠然でも、周囲は
ハラハラとなり、結局、自然に、時間切れ負けとなりました。
「悠然としてましたねー」と声をかけると、「はい、私はいつも
悠然としてますよー」との返事。それでは困るんですが。。(笑)
◎応援がアダに..
某N選手、形勢はよさそうです。そろそろ決めにかかる場面、
そこにYさんが応援のため、観戦にやってきました。Nさん、
「お、Yさんが横に見に来たぞ。これはかっこいいところを見せないと。。」
で、Nさん、そこでコスミツケをうとうとおもっていたらしいのですが
そうすると、後から、Yさんに「筋悪でしたね」といわれるおそれが
あるので、並びに変えたそうです。ところが、その手が悪くて
やはりコスミツケのほうが良かったそうです。で、結果は負け。
次回から応援はこっそりお願いします。
◎女性強し
今回は、茜会支部が日本棋院支部の代表としてジャンボ大会の雪組へ
初参加でした。で、いきなり2連勝したのですからたいしたものです。
いったい、どんなチームなの?大将は誰がやっているの?と見てみると、
なんと大将は女性でした。。すごい、、で、下位のほうには小学生高学年
くらいの女の子が二人いました。このチームは枠抜けしたのですから
すごいですね。それから、東京都庁にも女性選手がいました。で、
うちのIBMの選手が対戦し、こてんぱんにやられていました。
女性って強いんですねぇ。
◎感覚の相違
Kさんと日立の対戦、対局が終わって、相手の選手との感想戦で、
「ずっと白が良かった。切りをうたなければ白が優勢を持続できた」との
感想で一致しました。あんなにいい碁を無理をして負けてしまった、
とおもったKさん、大会終了後、チームの高段者に碁をみてもらいました。
すると、序盤から、「え、これ黒必勝じゃないの?」で並べ続けると
「さらに黒が優勢を拡大しているようにしかみえないけど?」と
急所の切りの局面の前で、早くも黒優勢との判定。
「えー!なんだ、これ形勢もともと悪かったのか」
感覚というものはかくも違うもののようです。
◎狂った対戦表
決勝トーナメントが始まって、予選落ちとなったIBMの選手数名が
壁に張りだされた対戦表を見ていました。すると、
「ん?」「あれれ?」とだんだん頭痛がしてきました。
どうみても、間違っているのです。しかも、何箇所も間違って
います。たとえば、IBMが、14-1で、東京都主税局に勝ったことに
なってます。さらにIBMは、東京都庁に12-5で勝ったことになってます。
それ以外にも間違いがあり、「ちょっと、これ、、(苦笑)」
まあ、IBMの予選落ちの結果は変わらないので、いいのですが、
もうちょっと慎重に記入してほしいものです。
◎定石はずれ
大会終了後、有志で反省会へ行くことになりました。しかし、予選落ちのため、
ずいぶん早い時間帯でのうちあげとなります。いつも、行っている
素材屋はさすがにこの時間帯は、閉まっているだろうから、ということで
いつもとは違うルートでぐるぐると何軒も探し回りました。しかし、
どこもあいていそうな雰囲気はありません。まいったなぁ、駅にいけば
なにかあるかな?とばかり、道を下っていると、素材屋が空いている
ことに気がつき、亊無きを得ましたが、ぐるぐる回る必要はなく、
まっすぐくればよかったわけです。下手に定石はずれを使うのでなく、
ふだんどおりの定石で良かったんですね。
◎戦犯?
今回の反省会では、今回の大会の話、詰碁の話、日本と中国、韓国の碁の話、
大会後に打った練習碁の話など多岐に渡りました。
しかし、なんといっても反省会ですから、敗因をきちんと分析しなければ
なりません。「時間切れ負けが多かった」
これが一つの敗因ですが、真の敗因は別のところにありました。すなわち、
「朝一番のくじびき」です。6チームのパートにはいってしまい、さらに
緒戦で日立にあたってしまうなど、最悪。「誰だくじをひいたのは?」
という話になり、槍玉にあがったのが、その場にもいたKさんです。
「はい、来年は別の人に変わりまーす(涙)」
歴代の成績
2001年度 : 3位
2002年度 : 3位
2003年度 : 入賞なし
2004年度 : 3位
2005年度 : 2位
2006年度 : 優勝
2007年度 : 入賞なし
大会写真集、および個人成績は後日、囲碁部サイトに掲載します。
IBM関東囲碁部