IBM IGO Club Report(2010-040)第10回全国アマチュア団体囲碁選手権大会結果報告


11月7日(日曜)に市ヶ谷の日本棋院で開催されました第10回全国アマチュア団体
囲碁選手権大会の東京大会の結果をご報告します。

IBM囲碁部から5チーム15名の選手が出場し、奮闘しましたが結果として全チーム
枠抜けならず、予選落ちとなり、やや不本意な結果に終わりました。

出場クラス・チーム名・選手一覧 (敬称略)

無差別
 IBMシリウス:  池上均 大串天光 長野一隆

Aクラス
 IBMプロキオン:松谷治 岸原達也 高本正

Bクラス
 IBMレグルス:  徳田隆行 山口宗一 石川豊
 IBMスピカ:    鈴木武   古川康雄 新名宏志

Cクラス
 IBMデネブ:    湊信幸  田中啓一 牛島五郎

◎チーム代表者による自戦記・観戦記

無差別 IBMシリウス:  池上均 大串天光 長野一隆

IBMシリウスの観戦記を送付します。
大将:池上
副将:大串
三将:長野

一回戦:ホストクラブ仲翔
    結果:0-3で敗退
    大学生の集団のようで、池上さんの相手は学生チャンピョンとのこと。
    自戦記:終盤まで細かいかと思っていたのですが、
        形成判断が甘かったようです。
    終盤一度チャンスがあったようですが、気がつかずあえなく敗退。

二回戦:洪道場
    結果:0-3で敗退
    全員中学生?
    自戦記:勝負手のつもりで打った手が一路違いの悪手。
    そのままずるずると敗退。
    チームもこれで6連敗。相手が強すぎる?

三回戦:ライフプラン
    結果:2-1
    我々と同じオジサンチーム
       自戦記:唯一勝てそうな碁でしたが、勝負どころで先手のつもりで
        打った手が一手パス。
    
        それでも冷静に打っていれば、まだいい勝負だったと思いますが、
    自分の石も薄いのに強引に相手の石を取りにいって失敗。
    負け癖がついたのか、いいところなく三連敗でした。
    他戦記:投了後、隣の長野さんの碁をみるとなんとも気持ちの
        よい勝ちっぷりです。

    碁盤の半分にもなる、見たこともないような大石を取っての勝ちです。
    池上さんも勝ち、おかげでなんとかチームの三連敗は免れました。

Aクラス  IBMプロキオン:松谷治 岸原達也 高本正

IBMプロキオンは、松谷、岸原、高本、という大会常連メンバーです。

Aクラスの予選は4チームによる総当たりリーグ戦となりました。
グループ内にNECがいるので、こことの決戦になる、と直感しました。

初戦の相手チーム名を見て驚きました。なんと、自民党!!なのです。
自民党が囲碁大会に出場する時代になったんですねぇ〜。
政権をとられたので暇になったのでしょうか..

相手選手は、小泉元総裁、福田元総裁、麻生元総裁あたりがでてくるかな?
と予想しましたが、これははずれ、全然知らない年配の方たちでした。
この相手の3名は、冷静でたんたんとうち回し、序盤感覚も悪くないかんじでした。
しかし、中盤すぎ、ごちゃごちゃしたところでやや読みが正確でないようです。
黒盤の副将は、序盤での不利を乗り越えて、中盤以降、地をかなりリードして
早くも盤30の形勢に。最後は、相手の大石があえなく死に、開始20分程度で
終了しました。このおかげでゆっくり他の対局観戦ができました。
結局、3名とも問題なく、退けました。自民党さんには、これからは、
囲碁でなく、政策でがんばってほしいものです。

今回の大会委員は空気をあまり読めないようです。2試合目は、勝ったチーム
どうし、NECとの対戦となりました。早くも決戦です。
相手の副将、三将は大会でよく見かける選手です。
大将はあまり見かけませんが、落ち着いた雰囲気の年配の方でした。
松谷さんは厚みを作って中央での戦いにかけましたが、うまくさばかれて負け、
相手が強かったとの感想でした。
副将戦、比較的最近対戦しており過去1勝1敗です。しかも、どちらも序盤
良くなったほうが負けるという展開でした。そういうわけで良くなっても
油断しないように、悪くなってもあきらめないようにとおもいながら
打ちました。序盤はよく知った定石形となり、中央を厚く打ってやや優位に、
終盤のコウ争いで相手のコウザイが弱く、ここでつきはなし、白番で4目半
勝ちとなりました。高本さんは、序盤から好調で相手の大石にプレッシャー
をかける展開に、しかし、相手もついていって、たくみに反撃され、難しい
局面で、右上隅に手がありそうなところを見送って、そのまま地にされ
負けとなりました。チーム1-2で決戦に敗れ、この時点で予選落ちが決まり、
なんとも空虚なおもいで昼の弁当を食べるところとなりました。

昼食後の三試合目は若葉台クラブです。チーム二連勝のNECは自民党との対戦に
なり、実力的に負けるとはおもえませんので、我々にとっては消化試合に
近い試合です。若葉台という地名はほうぼうにありますが、相模原市のクラブ
だそうです。試合前に少し懇談し、「遠いところからやってきたのでひとつ
お手柔らかに」と声をかけられましたが、答えに窮した高本さんがただただ笑う
というなごやかな雰囲気で対局が始まりました。
初戦の自民党さんほどではないものの、中盤の読みが雑でそこにつけいる隙が
あります。副将の相手は序盤のうちまわしがさえていました。かなりの苦戦を
予想しましたが、中盤でいっきに崩れました。結局、三名とも地力を発揮して
快勝となりました。三将戦は快勝した局後に「こうすればそちらがよかった
ですねー」と相手を傷付けないよう余裕のコメントでした。

感覚を元に大胆に相手の棋力を判断すると初戦の相手は3.5段程度下、二戦目は
0.5段程度上、三戦目は2.5段程度下かなといったところです。NECには、やや
分が悪いものの勝てない相手ではなく次回対戦時にはもう少しがんばりたいです。
それにしても、幅広い棋力のチームが参加するユニークな大会ですね。

Bクラス IBMレグルス:徳田隆行 山口宗一 石川豊

今回の作戦。高目を平行に打つ。また、早打ちを心がける。
初戦は立教大学生のチーム。黒番で期待していた高目を平行に打つ構えができたが、
相手は6手目に三々に入ってくる。また、すぐにもう一方の三々に入ってきた。
この三々入りが時にやっかいで困ったものです。小目に入るのはいやな感じがした
と相手は言う。そう言われても小目に入ってもらわないと作戦がかわいそう。

二回戦はNECのチーム。今度は白番。相手は向きの違う大高目、こちらは高目を
平行に打つ。まあなんとグロテスクな布石もあるもだと思いながら打ち進めるが、
形勢の方は良くならず、敗戦。

三回戦は都庁のチーム。今回も白番。白番だと相手は5手目を両方の高目の間へ
割り打ちしてくる。この割り打ちが絶好なので、白番では高目を平行に打つ作戦は
失敗でした。

Bクラス IBMスピカ:鈴木武 古川康雄 新名宏志
 
大将 鈴木武
副将 古川康雄
三将 新名宏志
 
1回戦 一口坂戦 2−1
相手は棋院近くの一口坂にある会社のグループの方々です。
序盤隅の地で先行し相手の模様を制限していく打ち方となった。
中盤過ぎて地合いでは優勢だったが終盤時間が足らなくなり時間切れ負け。
三将は先に勝っていて大将は途中見たところ形勢が悪そうだったが結果は勝利。
まず1回戦は勝ち抜くことができました。
 
2回戦 金井教室B戦 3−0
相手の方は囲碁教室の仲間たちで毎週金曜日集まっているとのことです。
序盤は相手強手の連続でこれは格違いかなと思ったが我慢して打ち進める。
中盤相手大石の死活に手が生じた局面で手抜きされたので取りにいき相手懸命に
粘るが結果何とか取ることができた。
これで形勢は大差。後は時簡に気を付けて安全に打ち進め勝ちきることができた。
大将、三将も接戦を制し勝利。
 
3回線 日本ユニシス福祉会戦 0−3
2回戦を終ってIBMで2勝は我がチームのみ・
相手は常連のようで何か余裕がありそうな雰囲気。
序盤から終盤まで終始接戦で形勢不明でしたが並べて少し及びませんでした。
大将、三将も接戦でしたが結果は負けチーム敗退となり枠抜けできませんでした。
今回は枠抜けのチームがなく大変残念な結果となりましたが次回は何とかリベンジ
したいと思います。

Cクラス IBMデネブ: 湊信幸 田中啓一 牛島五郎

内閣総理大臣杯は、対外戦(団体戦)に初出場した思い出深い大会です。
その時が記念の第一回大会でしたからちょうど10年前になります。
10年一昔と言いますから、あれからずいぶん経ちましたが(年は重ねました
が)棋力の方はどうだろうか? なんとか一目くらいは上達したでしょうか!
その時のような緊張感は、さすがに無かったものの緒戦は緊張しました。

参照 2001年 第一回内閣総理大臣杯、初出場の様子
http://ibmkigo.dtdns.net/IGTP/sz01g.html

一回戦 中野会
中野に集まって打っているという30代と思われる若者の3人が緒戦の相手。
普通でも対戦相手を見ただけで強そうと弱気の筆者、それが若者ときては
さらに気後れしてしまう。これでは勝てる訳ないと気持ちを改めていよいよ
対戦開始。 主将の湊さんが黒を引いて副将のわたしが白番。序盤の数手
を見てかなりの打ち手とみたが負けじと応戦、中盤やや不利とみて大石に
襲いかかった。切り離しに成功してあとは目をつぶっても黒死にで勝ちと
ろくに読みもせずに手拍子にハネた手が悪手で簡単に生きられて投了した。
 ところが審判員をつとめていた鈴木プロがすぐに駆けつけてここはその後
こう打てば目は出来ませんでしたね。とパラパラと並べてくれた。
(ちょうど、ハネた手を打った時に鈴木プロが通りかかったのは知っていたが)
通りかかっただけで記憶されていてその部分だけではあるが並べ直して
ご教授くださるとは誠に恐れいりました。

牛島さんは、お見事! 唯一の勝ち星をあげられましたが主将・副将が
合えなく敗れてチーム負け、早々と枠抜けならず確定で残りは消化試合。
それでも主将から残りを精一杯打ちましょうと励まされ見事3人ともすべて
勝利しましたが、いかんせん緒戦に敗れていましたから残念の一言!
残りの2回戦は書いても悲しくなるだけですので対戦相手だけにとどめ
自戦記はここまででご容赦くださいませ。

二回戦 美風会 (チーム名とおり綺麗どころの女流、ご主人は定年退職)

三回戦 日本フエルト2 (退職された、もと会社同僚の碁仲間)

追記
牛島さんは見事! 3勝賞を受賞されました。
相手に恵まれたと書いておいてくださいねと謙遜されていました。

教訓 各回、もちろん重要ですが、特に緒戦は丁寧に大事に打ちましょう!

◎成績まとめ

無差別 IBMシリウス:  池上均 大串天光 長野一隆
 ホストクラブ仲翔 0-3
 洪道場 A         0-3
 ライフプラン     2-1

Aクラス IBMプロキオン:松谷治 岸原達也 高本正
 自民党支部       3-0
 NEC              1-2
 若葉台囲碁クラブ 3-0

Bクラス IBMレグルス:  徳田隆行 山口宗一 石川豊
 IGO48チームG     3-0
 NEC              0-3
 東京都庁         2-1 

Bクラス IBMスピカ:    鈴木武   古川康雄 新名宏志
 一口坂           2-1
 金井教室B        3-0
 日本ユニシス     0-3

Cクラス IBMデネブ:    湊信幸  田中啓一 牛島五郎
 中野会           1-2 
 美風会B          3-0
 日本フェルト     3-0

◎成績優秀者

3戦全勝  Aクラス副将 岸原 達也
3戦全勝  Cクラス三将 牛島 五郎

◎大会こぼれ話

□強すぎる相手
無差別の大将Iさんの相手が強すぎました。初戦の相手、強そうな学生さん
相手に優位に戦っているように見えましたが、ヨセでつきはなされて負け。
相手はなんと、学生チャンピオンの花巻さんだったそうです。二戦目がこれ
また強い、多少食い下がったものの結局完敗。「あの人だれ?」と洪道場の
リーダー Sさんに聞いてみたところ、、
「あぁ、あの人は今年のアマチュア本因坊ですよ」「……」

□強すぎる観戦者
CクラスのT選手、大技をくりだして、大きな捨て石により、
相手の大石をしとめたか、、勝ったか??とおもわれる展開に
相手がしっぽをあきらめて、本体全体を生きる手で生きられました。
これがきいてT選手は負けてしまいました。と、そこに通りがかりのおじさんが
「これをこうすればぜーんぶ、死んでましたよ」とすらすらと並べます。
「へぇ、、このおじさん、Cクラスの選手にしてはすごいなぁ」と驚いて
いたら、服にリボンがついているのに気がつきました。。
実は、審判のプロの先生だったんですね。

□怒られた!
Cクラスの二試合目の相手は人の良さそうな年配の女性の囲碁愛好家の方でした。
このような方が相手の場合、対局を工夫する必要があります。
つまり、力づくの手を打ってはいけません、きれいな手を打って気持ちの良い
対局にしあげて中押しでなく作って並べる碁にする必要があります。
そんな基本も知らない副将は、あの石もこの石も、その石も、、と、ほとんど
相手の石をとってしまいました。
そして、局後に大将からしっかり怒られました..「君、石をとりすぎだよ!」
しかし、よく見ると大将本人も大石をいっぱいとっています。そこを追求すると
「いや、この石はとっておかないと全体の形勢にかかわるので、しかたなく、、、」
三将氏もやはりいっぱい石をとったそうです。いわく「別にとろうとは
してないんだよ、むこうからどんどん死んでくるんだよ」との不思議なコメント
でした。

□不思議なコウザイ
世界の美術館めぐりをしているN野さん、多くの絵を見ておられます。
しかし、ご自身が碁盤に描いた絵は少しまずいことになっています。
地はたいしてない上に、30目以上の黒石が瀕死の状況です。
かろうじてコウになっていますが、「これはまずい」と部長以下数名が悲壮な
おもいで対局を見守っていました。N野さん、コウザイをうちました。小さく
ないもののこれでは解消されるだろう。ところが相手はコウをうけました。
「あれ?」さらに続けてコウザイ、、このコウザイがことごとく小さい、、、
ところが相手もうける。「はぁ??」30目以上の黒石をしとめた瞬間に勝利なのに??
そのうち、コウザイが数目の逆ヨセになった頃、ようやく、
状況がただごとでないことが次第にわかりました。
あまりに大きくてわからなかったのですが、よーく見ると相手の超巨大石が
死んでいるのです。対局相手は悲勢なので少しでもがんばろうと決死のおもいで
コウを頑張っていたのです。
N野さんは30目以上の石は生きても死んでもどうせ勝ちなので、
適当に相手をしていたのでした。結局、快勝となりました。
N野さん自身の描く絵はすごく大きな絵のようです。

□大会の意義?
枠抜けをしたチームをざっと見渡して愕然としました。
無差別は学生風の若い人ばかり、Aクラス以下は子供たちが多いのです。
小学校低学年とおもわれるような小さい子までいます。
こういう光景を見ると、子供が大人に勝って喜ぶ大会になっては
しないかと少し複雑なおもいでした。

□解けない..
今回の参加賞に張栩さんの扇子、そこに詰碁が書かれていました。
さっそく、数名の囲碁部員が盤に並べてこれに挑戦しましたが、、、
解けませんでした。簡単そうな形なんですが。。

□テレビがない!?
反省会では、テレビの話になったときに、Sさんがテレビをもってないことが
判明..皆さんが驚きました。「えー?NHK杯囲碁はどうやってみてるの?」
「見たことないですね。。。」こんな囲碁部員さんもいるんですね。

□少し負け?
いずみ囲碁ジャパンの大会におしのびで出場された別チームがありました。
どうしてもリベンジをしたいということでこちらの大会に出場されたのですが、、
電話で結果を聞いてみると、3勝1敗で惜しくも入賞ならずだったそうです。
敗戦したのも、1目負けと半目負けととてつもなく惜しかったそうです。
どちらも入賞ならず、IBM囲碁部憂鬱の日となりました。
「それでもこちらは3試合しかできず、むこうは4試合できたので少し負けて
しまいましたね。」との感想でした。

◎大会総括

皆様、お疲れ様でした。

今大会は、内閣総理大臣杯始まって以来の”枠抜けナシ”という結果になって
しまいました。幹事として深く反省いたします。

各チームの戦跡を振り返ってみます;

まず、無差別チーム「シリウス」には、「お疲れ様でした」という言葉しかありません。
学生チャンピオン、アマ本因坊、元院生といったところを相手に、勝ち上がってくれ
というのは無理な話です。

「プロキオン」は、NECとの対戦がすべてでした。メンバーを見ると相手が
やや上かとは思いましたが、とても歯が立たないということはなかったと思います。
勝てなかったのは、根性がなかったというしかありません。

「レグルス」と「スピカ」は惜しかったと思います。
対戦相手のNやUは明らかに段位を過小申告していますね。
アマチュア段位の問題は深刻です。通常なら2子,3子の相手と打っているケースも
見受けられました。

結果的には、一番枠抜けに近かったのは「デネブ」でした。
緒戦の敗戦が悔やまれます。

内閣総理大臣杯第1回優勝の輝かしい歴史からは、民主党の支持率並に
急降下しているIBMですが、なにかいい方策はありますでしょうか?
チーム名を工夫するだけでは対処できないように思います。

大会幹事  松 谷

IBM Japan IGO Club