IBM IGO Club Report(2012-006)2012年度ジャンボ囲碁大会結果報告

IBM、ハイレベルの大会で入賞

2月5日(日曜)に2012年度ジャンボ囲碁大会が開催されました。
当日は、19チーム、201名が集い、実業団のNo.1をかけて争いました。

ジャンボ大会は雪組(法人や官公庁) 月組(同好会、碁会所)の2種類が
あり、IBMは、雪組に12年連続の出場になります。

IBMチームは、今年も昨年同様、2チーム 22名が出場しました。

チーム1:IBMイレブン
1)中村 信夫 
2)大串 天光
3)長野 一隆
4)瀧 周太郎
5)松谷 治
6)岸原 達也
7)吉田  嶽彦
8)高本 正
9)徳田 隆行
10)五味 幹常
11)鈴木 武

チーム2:IBMかみかぜ
1)及川 捷三
2)山口 宗一
3)谷野 正義
4)真形 久視
5)中原 義彦
6)瀧 賢史
7)古川 康雄
8)兵藤 進
9)小松 雄一郎
10)藤田 清
11)赤川 均

この大会では、チームは以前は15名だったものの、昨年から11名となっており、
このため出場チーム数が増えており、特徴的なのは、日本棋院支部の出場が
増えて、このため若い人の参加率が高くなっています。

大会は出場19チームがAグループ(10チーム)、Bグループ(9チーム)にわかれ
スイス式のリーグ戦で対戦し、各グループ2チームの合計4チームが枠抜けし、
決勝トーナメントを争う方式です。

当日は、土井誠八段が審判員として来場されました。

ジャンボ大会出場チーム及びメンバー(敬称略)

以下、チーム代表者の方の観戦記、とびいり観戦記を送ります。

[チーム代表者の方の観戦記]

今年のジャンボ大会は、A、B、2グループに分かれて予選3局を戦い、
上位2チームがトーナメントで優勝を争うという従来の方式に戻りました。
昨年は、4回戦でスイス方式で決めるというやり方だったので、やや
物足りない気がしたが、予選枠抜けと決勝トーナメントという2つの山が
あった方が遣り甲斐がある。
優勝はともかくとして、どうしても枠抜けは果たしたいところです。

IBMイレブン・チームはAグループで戦いましたが、そこでは
富士通が3チームも出場していて、驚かされた。
富士通はBグループにも2チーム出ていて、その動員力は羨ましい
(我々は2チーム集めるのにも苦労したので)かぎりです。

私は自分の碁に夢中で、あまり周りの碁を見る余裕がなかったので、
自戦記を中心にまとめました。


第1戦  対 東京都教職員文化会囲碁部
 白番「薄氷の勝利」

序盤の折衝でポイントを上げ、あとは手厚く打ち進めた。
相手が劫を仕掛けて来たのを逆用して、相手の一等地の隅に
侵入して荒らし、勝勢を築いた。
ところが、好事魔多しの喩えのごとく、打ち過ぎを咎められ
闇試合になった。大石を攻められ苦境に陥ったが、最後は相手のミスに
救われて勝利した。

チームは9−2で快勝。幸先のよいスタートを切りました。


第2戦  対 日立製作所
 黒番「無念の逆転負け」 チームは惜敗

序盤に圧倒的な攻勢を掛け、弱石を追いながら、相手の模様を蹂躙、
これは早々に決まるのではないかと楽観したものです。
しかし、敵もさるもので、しぶとく粘りいつの間にか混戦になった。
取ったと思っていた相手の石に渡りが生じて無念の投了となった。

チームの状況をみると、4,5,6将が相次いで敗れ、一時は0−5のスコアに。
これはいかんと思っていると、3将が時間切れで勝ったのを契機に
主将、副将、7将と勝ち名乗りを挙げ、一時は4−5と急追した。
残る2局に期待がかかったが、結局5−6で及ばなかった。


第3戦  対 大和証券グループ囲碁部
 黒番「寄せ合いを制す」 チームは圧勝

序盤で少し得をして、打ち易い碁になった。
しかし、相手も厚い碁形で細かい寄せ合いになった。
相手が時間に追われるうちに、大きな寄せを2箇所打つことが出来、優勢に。
最後は時間切れ勝となった。

チームは10−1で圧勝、枠抜けに希望を繋いだ。

緊迫の枠抜け審査

第2戦の終わった段階で、2連勝が日立、茜会、日本棋院藤沢支部の3チーム。
第3戦に茜会と藤沢支部が対戦するので、どちらかは3勝となる。
ここで日立が勝つとIBMにはチャンスがない。
まず茜会は惨敗、枠抜け候補から脱落した。
そのうちに日立がNECに敗れたという報が届いた。
これで、藤沢支部は3連勝で枠抜け、2勝1敗がIBM,日立、NEC、茜会であ
る。
IBMは第1戦、第3戦に大勝して、個人の勝ち星を稼いでいたので、ポイント差で
幸運の枠抜けとなった。


準決勝  対 Dream Fujitsu 
 白番「幸運の半目勝」

今回一番落ち着いて打てた碁だった。
地合で先行する黒にたいして、手厚く打って対抗、寄り付きの効く碁形となった。
これで勝てば白の名局かと思ったのだが、そこはアマチュアの悲しさ、死活を
読み違えて、切断した相手の石が活きており、手を抜かれてしまった。
一時は劣勢を意識したが、懸命に追い上げ、半目を余した。

チームの成績はいかにと見れば、両隣の瀧さんも岸原さんも勝っている。
これは決勝進出もあるかと期待したが、結局勝ったのはこの3人だけで、
チームは3−8で敗れ、3位決定戦となった。


3位決定戦  対 日本棋院佐倉支部 
 黒番「必殺の一撃で殲滅、開始23分の勝利」

佐倉支部はかみかぜチームが0−11で敗れた相手。なんとか敵討ちを
したいと張り切った。
相手は、2手目を大高目、4手目を目外しに打つ変則の布石。
2間高掛かりから3三につけて捌きにきた白石を小さく隅で生かし、
中の白大石を封鎖した。
凌ぎがあると見て手を抜いた大石を必殺の一撃で殲滅。
その後も白は模様を張って粘ったが、全体的に薄く、弱石のない黒は
打ち込んであっさり凌ぎ勝負を決した。
開始後僅か23分だった。

チームは残念ながら2−9で敗れ、今年のジャンボ大会は終わった。

優勝は日本棋院藤沢支部、準優勝はDream Fujitsu、三位日本棋院佐倉支部

松谷治

[IBMかみかぜチームの観戦記/自戦記]

初戦の相手は「日本棋院窪庭道場支部」。窪庭さんというアマを師範とする栃木に
ある道場ということでほとんどが十代と思われる若者のチーム。しかも女の子も
4人いて、隣の真形さんのお相手は小柄な中学生に見える高校生の女の子。
これは勝つのは容易ではないと気を引き締めて対局に臨む。私の相手は高校生と
思われる男性。こちらの黒番で中国流に構えて戦いがスタート。序盤は我ながら
うまく打ち進めて盤面をリードしたかと思った一瞬、捨石にすべき石を助けようと
したため、10子ばかりの石が捕獲される展開に。ただ相手の囲みが薄く、中から
白石を分断して攻め合いの形に。しかし肝心のところで読み間違いが出て、万事休す。 

チームで勝ったのは藤田さんのみ。1勝10敗の厳しいスタートとなりました。

2戦目は、不戦勝。今回のジャンボ大会は、19チームが参加ということで、
かみかぜチームは9チームからなるBリーグ。必ず1チームが不戦勝になるという
ことで、図らずも当初の目標の「チームとして1勝、個人として1勝」の目標が
達成されることに。しかも、5名が大会審判長の土井勝8段の指導碁が受けられる
ということで「ま、いいか」。

3戦目の相手は「佐倉支部」。年配の人が2人ほどいるほかは、みんな十代から
二十代前半と思われる若者。日本棋院ともなんとも書いてないので、
「何の佐倉支部?」と対戦相手に聞いたら「自分は助っ人で出てきているので
わからない」とのこと。しかも仲間同士の雑談を聞くともなしに聞いていると
元院生も何人かいるらしく、私の相手も元院生のよう。

「これは大変」と萎縮してしまって、初戦と同じ中国流のスタートながら、
無理な攻めがたたって早々に苦しい形勢に。

相手は、もう勝ったといわんばかりにキョロキョロ周りを見ている。
なんとか勝負にしようと無理手が連発して中盤前に一方的な形勢になり、投了。

局後の並べなおしでは、実に的確な解説で「さすが元院生」と思ったことでした。
結局わがIBMかみかぜチームは全員が負けで、この「佐倉支部」は、Bリーグで
2位になり、見事枠抜け。初戦の相手の「日本棋院窪庭道場支部」は、1位になった
富士通チームに 負けて枠抜けはできなかったようです。

今回は、対戦相手が強く、自力での「チームとして1勝、個人として1勝」が達成
できませんでした。

5チームも出していた富士通の最弱チームとあたっていれば、と思ったことでした。

(中原記)

[対局結果]    
          主副三 ・ ・ ・  ・ ・ ・  ・ ・          
一回戦      将将将
IBMかみかぜ ×××××××××○×
窪庭道場支部 ○○○○○○○○○×○
二回戦
IBMかみかぜ ○○○○○○○○○○○
(不戦勝)
三回戦
IBMかみかぜ ×××××××××××
棋院佐倉支部 ○○○○○○○○○○○

[総評](六将以下) 

一回戦、
相手は栃木の窪庭道場の錚々たる面々、とはいえ、
主将から三将を除く大方は高校、中学のいまだおさげ髪が
似合う少女、そして、うら若き少年たちのチームです。
我がIBMかみかぜチームはその名に恥じず、特攻精神で
闘いしが、「不運にも全員討ち死にか!?」と、思いきや、
後方で、十将のF氏が一人静かに勝利を噛みしめていた。

二回戦、
幸運(?)にも不戦にて全員勝名乗り!神風が吹いたか!?
はたまた主催者の温情か!?

三回戦、
これまた棋院佐倉支部の若き戦士、平家の若武者もかくありなん
と思われる面々、訊くと大方は大学生のよし。
これも大会リーダーのM氏の思惑通り、「打(?)ちてし止まん」と、
眦を決して闘うも、全員武運つたなく敗れたり!
「ああ、何たる体たらく!」

最後に「闇から聞こえる声なき声」を拾ってみると;
「ひとり打ち取られた若者がかわいそう!」(あくまでも思いやりの心から、、、)
「一人生き残って、生き恥をさらした。」(支離滅裂!?)
「若き乙女と打てて、冥土の土産ができた。」(棺桶に片足を入れながら、、、)
「若い頃、麻雀などしないで、囲碁を打っていればなあ、、、。」(戻らぬ日々への悔恨から、、、)
(記;八将 兵藤 進)

[ひとこと感想]

「町内会のおじさん達が大相撲に挑戦したようでした」

藤田清

IBMかみかぜ 対戦結果

1回戦 日本IBM  1-10 × 日本棋院窪庭支部
2回戦 日本IBM  11-0 ○ 不戦勝
3回戦 日本IBM  0-11 × 佐倉支部

IBMイレブン 対戦結果

1回戦 日本IBM  9-2   ○ 東京都教職員
2回戦 日本IBM  5-6   × 日立製作所
3回戦 日本IBM 10-1   ○  大和証券グループ 
4回戦  日本IBM  3-8   × Dream Fujitsu
5回戦 日本IBM  2-9   × 佐倉支部

大会結果

優勝:   日本棋院湘南藤沢支部
準優勝: Dream Fujitsu
3位:   佐倉支部
4位:   日本IBM(IBMイレブン)

年々厳しくなる本大会ですが、精進してまた来年チャレンジしたいとおもいます!

成績優秀者

 4勝1敗   5将  松谷 治

 歴代の成績
 2001年度 : 3位
  2002年度 : 3位
  2003年度 : 入賞なし
  2004年度 : 3位
  2005年度 : 準優勝
  2006年度 : 優勝
  2007年度 : 入賞なし
  2008年度 : 優勝
  2009年度 : 優勝
  2010年度 : 準優勝
  2011年度 : 4位
  2012年度 : 4位

大会こぼれ話

◎仕事をさせないで
大会審判長のプロの先生は、挨拶が多いものの、この日の土井先生の挨拶は
違いました。時計の使い方について親切にガイドしていただいて、なるべく
トラブルがおこらないように、私に仕事をさせないように、、と名調子の
挨拶で会場も沸きました。

◎55人の大軍!
昨年の15チームから19チームとなり、4チームも増えて良いことですが、
表の中で目をひいたのは富士通チームです。なんと5チームも出場
しています。チーム名は、Dream 富士通、Power 富士通、Fujitsu Japan、
Prime Fujitsu , Fujitsu Stars 、どこが強いのかチーム名だけでは
わかりませんが、11x5=55名、よくも集めたものです。

◎引率の大将
IBMかみかぜ、初戦の大将戦、相手チームの大将が語りました。
「私はタダの引率ですから、下の子たちはみんな強いから勝ちますよ
 私はどうでもいいんですけどね。。」その大将のいうとおり、下の
ほうの子供たちはばったばったとIBMチームを倒し、ついでに大将も
勝利、IBMかみかぜ大敗となりました。

◎早打ちガール
プロの評価の高い、実力者のF川さん、この日の初戦は女の子だったそうです。
ところが、なんと、相手は10分しか使わず、それで負けて
しまったそうです。次回は負けてもいいのでせめて15分は使わせてほしいです。

◎サイレントガール
M形さん、この日の初戦は女の子だったそうです。想像以上に強くて
敗戦、、感想戦で並べて、「ここはどうだった?」「この手が悪かったかな?」
などと聞いても、「なーんにもしゃべらなかった、、」そうです。
囲碁にもまいったけど、この沈黙にもマイッタ?

◎三つののぞみ
このレベルの高い大会において、IBMかみかぜの大将のOさんがどの程度の
成績をのこせるか、前日の例会で話題になっていました。
仲間の間で、勢いにまかせて、3つの約束がとりつけられました。
1.3連勝した場合は、とびつけで8段に昇段とする。
2.2連勝した場合は、その日の祝賀会の会費は無料
3.1勝した場合は、参加費を無料
これは、なんとも魅力的な約束です。大会終了後、Oさんに結果を聞いてみたら、
「全部、ダメだった...」と苦笑いされておられました。

◎プロに強いメンバー
IBMかみかぜは第二戦に不戦勝となりました。そこであみだくじ、、5名が
当選し、土井八段の指導碁をうけることになりました。これは良い企画です。
プロにはめっぽう強い古川さんが5子で勝利、冷静沈着で手強いと評された
小松さんが5子で勝利、きわめつけは及川さんです。「棋聖戦のトッププロ
が打つようなハイレベルの寄せを打ってきた!」と土井先生に評価される
おまけまでついて、4子でみごと勝利となりました。

◎倒れた?
第3戦、対局開始、5分ほど経過してもIBMイレブンのK本さんの姿が見えません、
実はK本さん、昼食もとってないことが判明しました。いったいどこに?
もしかしたら、どこかで倒れているのでは?Y田さんが対局を一時中断し
探しはじめましたが、みつかりません。不安はつのるばかりですが、
数分してから、とことこと駆け足でK本さんがやってきました。
聞くところによると、「1FでNHK杯囲碁のテレビを夢中で見ていて時間に
気がつかなかった」のだそうです。

◎知らぬが仏?
Dream富士通はさすがの面々です。上から村上深、窪庭孝、と並べて有名強豪が
並び、4将、5将、6将は田辺聡、江面雄次、吉崎久博という豪華な顔ぶれ、
対するIBM側は瀧、松谷、岸原ですから、「3人が3人とも負ける」というのが
ごく普通の予想です。ところが、なんと3人とも勝利したのですから、勝負は
わからないものです。このIBMの3人、「相手のことをまったく知らなかった」
そうです。それが良かったのかもしれませんね、、

◎移籍歓迎?
今回の優勝チームは、湘南藤沢チームでした。まさにその湘南藤沢に住んでいる
Yさん、来年はそこから出場すると宣言、、それにまわりから、それなら勝てる
人が増えるから歓迎だとはやしたてました。

◎そんな強い人いたかな?
大会終了後の最後の土井八段の挨拶、「私は藤沢の人たち、多少、知ってるんですが
あんなに強い人いたかな?」と発言し、また爆笑、それでも「若い人が出場して
大会をもりあげてくれるのはありがたい」と締めくくりました。

◎道場で鍛えなおし
ジャンボ大会、4位入賞ははたしたものの、準決勝、3位決定戦は、3-8、2-9の大敗
ですから、やはり、鍛えなおす必要がありそうです。うちあげの席で、中村さんから
「みなさん、私の道場に来て、もっと鍛えくてください!」と声がかかりました。

IBM Japan IGO Club