光永先生昇段祝い

長年にわたり、主に囲碁合宿にてご指導いただいていた日本棋院の光永淳造先生が、このたび七段に昇段されました。 2009年秋に六段へ昇段されて以来、我が囲碁部の部員一同、首を長くして七段昇段の知らせを待ち望んでいました。

3月29日、東京駅近くのJPタワーKITTEビル6階にある中華レストラン「丸の内テラス過門香(かもんか)」にて、光永先生を囲んで総勢18名が集まりました。

光永先生のご挨拶と乾杯の後、参加者全員からお祝いの言葉が贈られ、続いて岸原さんより、これまでの合宿における指導碁の成績が発表されました。

興味深かったのは、囲碁部員には棋力に応じたハンディキャップが設けられているため、本来は成績が平均化されるはずですが、実際には大きな偏りが見られたことです。勝ち越している部員もいれば、極端に負け越している人もいました。私見ですが、これは対局時の「棋風」の違いによるものと思われます。果敢に挑むタイプ、慎重に慎重を重ねるタイプ、いずれも指導碁の目的に適っているといえるでしょう。

参加者からの挨拶では、「ぜひNHK杯に出場してほしい」「さらなる高みを目指して下さい」といった激励の言葉が贈られました。

なお、光永先生が昇段を決められたのは、2月6日に行われた第51期碁聖戦予選での藤沢一就八段との対局でした。10日ほど前には、藤沢八段の弟子である上野梨紗三段に敗れていたこともあり、特に力が入った一局だったようです。

光永先生から頂いた七段昇段譜とコメント

  • 黒23~31は右上一帯を黒模様にする狙い。53まで、黒が順調です。
  • 73まで大きな黒地が完成した代わりに、白74で左辺の黒一団を切り離して攻める作戦。白82で、黒全体を狙っています。
  • 黒89で96(F13)に打てば黒は生きていて、これからの勝負。白96が急所で、黒が眼を作って生きる手はなくなりました。
  • 黒は何とか逃げたが、白108まで地を得して白がはっきり優勢です。
  • 109手以下省略 白9目半勝ち

写真:記事 赤川