IBM囲碁部報24021:2024年度IBMオープン囲碁大会結果報告

IBMオープン戦は、9月28日(土) 日本棋院 3階 Cホールにて、
23名の参加者を集めて開催されました。

昨年より12:00開始の4局形式となっています。

大会結果は次のとおりです。

Aクラス (12名参加)

優勝  藤田 清  6段 4勝0敗
準優勝 高本 正  7段 3勝1敗 
3位  齋藤 優輝 8.5段 3勝1敗 

Aクラスは藤田さんと高本さんが3戦全勝で決勝戦となりました。
終盤まで微妙な内容で、高本さんは勝利したとおもっていて実際に盤面では
白の高本さんが良かったものの逆コミがでず藤田さんの優勝となりました。
藤田さんは、2017年以来の二度目の優勝となります。
この優勝で勝点が規定に達したため6.5段へ昇段となりました。
決勝で惜しくも敗れた高本さんが準優勝、いつも安定した成績の齋藤さんが
3勝1敗で3位にはいりました。

藤田さんの優勝コメント: 半目の勝利、時間切れ、逆コミにかかって勝利など
で拾わせていただきました。昇段するともう勝てないとおもいます。

実に藤田さんらしい謙虚なコメントでした。

Bクラス (11名参加)

優勝  城戸 善一  3.5 段 4勝0敗
準優勝 真形 久視  6 段 3勝1敗
3位  大木 建志  5 段 3勝1敗
次点  吉野 代旨男 5.5 段 3勝1敗

Bクラスは長老の二人が強く、城戸さんと真形さんが3連勝で決勝戦を
行い、城戸さんがこれを制して優勝となりました。敗れた真形さんが
準優勝です。囲碁の会に最近復帰した大木さんは真形杯でも毎回
好成績ですが、今回は城戸さんの石の死活の見損じがあり、活かして
しまった作ってみると足りずでした。それでも3位にはいりました。
毎回安定した成績の吉野さんが3勝1敗の好成績をあげたものの
勝点が足りず次点となりました。

城戸さんの優勝コメント: 二局ほどわたしの死んでいる石を活かしていただき
拾わせていただきラッキーな優勝でした。

温厚な性格の城戸さんらしい謙虚なコメントでした。

大会こぼれ話

■Kyndrylへも広報
今回のIBM Open戦はKyndryl社に勤務されている鈴木さんのご尽力で
Kyndryl内にも広報されました。IBM Openへの参加者はありませんでしたが
囲碁活動についてコンタクトがあり、入部の可能性が広がりました。

■s直前の出欠あいつぐ!?
参加予定人数は当初25名でしたが、大会一週間前の間に
3名の方 (Oさん、Nさん、Kさん)が欠席表明、Yさんが出席表明となって
23名にめまぐるしく変更しました。

■日本棋院の玄関に横断幕
この日は日本棋院の玄関の上に一力棋聖の祝!応氏杯優勝世界一の
横断幕があがっていました、翌日に日本棋院にて祝勝会が開催予定だそうです。

■はずれがあった!?
大会前は序列決定のためにあみだくじをひいていただきました。
しかし、あみだくじは人数の増減があるため、各クラス14名分まで用意して
います、するといくつかの余剰番号にあたった方ははずれになります。
はずれた方には「はずれだったのでもう一度ひいてください」と声をかけ
ましたが、「え??はずれがあるの?」と驚きながらしぶしぶ二度目のくじを
ひいていました。

■不正か!?
大会では序列が一番上が一番優位、一番下が不利になります。
たとえば2勝が3名あらわれた場合は一番序列が下の2勝者は
一番序列が上の1勝1敗の方に対戦します。
今回は幹事2名が、序列1番、2番になってしまいました。
もちろん厳正な抽選の結果とはいえ、よもやなんらかの不正かと
疑われる状況でしたがどなたからもクレームがありませんでした。

■レジェンド紹介理由!?
大会開始前、過去の複数優勝者の紹介があり、真形さんの4度優勝、
徳田さん、山内さんの3度優勝などが読み上げられ、そのあと、
「この方たちには負けないように、、」と独占禁止を促す呼びかけがありました。

■いきなりもってかえれなくなった!?
IBM Open大会、実はこの4年で3度優勝しているのが山内さんです。
今回も大本命、順当に優勝してカップはそのまま持ち帰るのでは?と
おもわれましたが、初戦で郷里長崎の先輩高本さんに敗れて快進撃が
とまりました。

■複数名の見学者!?
このIBM Open大会の対局を見守る外部の方が少くとも3名ほどはいられました。
いれかわりたちかわりですが、盤の横にたってしばらく眺めていました。
きっとIBM囲碁部のレベルの高さに驚かれたことでしょう?

■どうなっていたっけ!?
対局を見ていると、対局者どうしで、ここどうなっていたっけ?という場面が
数回発生していました。 打っているうちに石が崩れたりして元の位置がわからなく
なったりしていたようです、当事者どうしでなんとかかたづきましたが、
高齢の方が多いので気をつけていただきたいところです。

■つくりかたに問題?
対局終了後、つくってみているのをみると、多数のあげ石があって、それを
そのままにして丁寧に整地されていたかたがいました。まず、あげ石をうめて
から、それから整地したほうがよいでしょう、とアドバイスしました。

■プロの碁みたい!?
盤上、とってとられて大変なことになっている対局がありました。あげ石も
多くてどちらが勝っているかもよくわかりません、ともかく終局したので
つくってみると半目黒勝ちでした。プロの碁かよ、、とため息がもれました。

■みごと読み切った方!
BクラスのKさんが「読み切りました!」とたからかに声をあげました。
Kさんは囲碁がめきめき上達していますが、碁の打ち筋をみきったのでしょうか。
状況を伺ってみると、自分は3連敗なので次の一戦はわたしが間違いなく
不戦勝になる (注:Bクラスは奇数人数なので一人成績最下位の人が
不戦勝) なので、わたしはこれにて帰ります!とのことでした。
この読みは正確でした。

■日本棋院が原因!?
最近、真形杯でなかなか勝ててない方がいて、今回は真形杯でなくてIBM Open
だからと大会にのぞんだものの、やはり勝てず、、原因は真形杯ではなく
日本棋院の会場だという結論にいたりました。

■呼ばれて戸惑った人?
表彰式はAクラス XXさん、と呼ばれてXXさんは戸惑ってました。
どういうことですか? 実は合宿のときには恒例の成績最下位の方に
努力賞として渡す囲碁の小冊子の贈呈式をIBM Open大会では採用していて
さきにとりおこなったのでした。

■しきりがなくなった!?
対局時計を日本棋院から提供していただいた箱に収納していたときのことです。
幹事の方がおかしいなぁ、、とつぶやいています。箱には上段と下段をしきる
しきり板のようなものがあったはずですがそれが見当たらないのです。
日本棋院の係の人がもっていったのか??結局、、最後まで謎でした。。

■優勝カップあけるの面倒!?
開会式の時は優勝カップを授与するのですが箱にいれたままでした。
箱からあけても、そのあとまたしまう必要があり面倒なのでそのまま渡そうか
という意見もでましたがいや、せっかく優勝したのだから、と開封して
記念写真などをとって無事表彰が終わりました。

■家族では3度目
Aクラス優勝の藤田さん、自身では2度目でしたが、2022年にはお嬢さんの
聖羅さんが優勝されており、「家族では3度目の優勝!?」となりました。

■うちあげの酒量
今回もうちあげを最近定番になった市ヶ谷の魚金で開催しました。
しかし、いつもより酒量が少ない、、どういうことなのか??
SさんとOさんがいないからだ、、とすぐに要因がわかりました。

今回の対局も半目勝負などのスリリングな戦いが多く、熱戦が多くて
充実の大会となりました。
次回も多数のご参加をお待ちしています。

IBM Open囲碁大会歴代優勝者 (旧スーパー小津杯)

2001 中村 信夫 1
2002 遠藤 隆雄 1
2003 遠藤 隆雄 2
2004 徳田 隆行 1
2005 真形 久視 1
2006 徳田 隆行 2
2007 岸原 達也 1
2008 真形 久視 2
2009 徳田 隆行 3
2010 松谷 治 1
2011 賀陽 敏彦 1
2012 真形 久視 3
2013 山口 宗一 1
2014 真形 久視 4
2015 及川 捷三 1
2016 及川 捷三 2
2017 藤田 清 1
2018 松谷 治 2
2019 山内 裕介 1
2020 山内 裕介 2
2022 硎野 聖羅 1
2023 山内 裕介 3
2024 藤田 清 2

右の数字は通算優勝回数
*2021は開催なし

2024年度参加者リスト 23名

氏名
岸原 達也
齋藤 優輝
山内 裕介
徳田 隆行
松谷 治
五味 幹常
高本 正
古川 康雄
森 敏章
谷野 正義
長井 憲章
藤田 清
瀧 賢史
真形 久視
吉野 代旨男
林 義光
大木 建志
金子 裕彰
簗 一正
佐藤 馨
城戸 善一
半田 武晴
石田 造

以上

IBMオープン戦幹事 長井憲章、岸原達也

IBM Japan IGO Club